「レイノー現象を治療したい・・・」 どんな方法がある?

2018/2/9

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

レイノー現象とは、手足の指先の血管が急激に収縮して冷たくなったり、しびれたりする症状です。こうした症状があらわれたとき、どのように対処すればよいのでしょうか。この記事では、レイノー現象の改善方法について詳しく解説します。

レイノー現象はどんな病気なの?

レイノー現象とは、手足の指先の血管が急激に収縮し、異常な冷たさを感じたり、しびれたりする症状です。はじめは皮膚の色が真っ白や紫色になり、やがて赤く変わって回復していくのが特徴です。冬に水仕事をしたり、全身が冷えたりしたときに起こりやすくなります。また極度の緊張やストレスによって起こることもありますし、ピアノの弾きすぎが原因になることもあります。
膠原病はレイノー現象の代表的な原因のひとつです。また神経や血管が傷つけられたり、ホルモンバランスが乱れたり、タバコや薬物の影響で症状が発生するケースも見られます。レイノー現象のうち、原因がはっきりと分からないものをレイノー病と呼んでいます。

レイノー現象の一般的な治療法について

西洋医学では、レイノー現象を血管障害や神経障害や内分泌障害などに分けて考え、それぞれに対応した治療を行います。膠原病などが原因になっている場合は、元の病気を治療することが第一になります。また血管が収縮したまま元に戻らないと、最悪の場合は壊死を起こす可能性もあるので、対症療法的に血管を拡張させる治療が行われます。
症状が軽い場合はお湯や手袋で温め、ひどい場合は血管拡張剤を使用します。重症の場合は交感神経を切除して、血管を収縮しないようにする手術が行われます。
レイノー現象を治療するには、生活習慣の改善も大切です。禁煙と禁酒はもちろん、できるだけ低温の刺激は避け、ストレスをためないように心がけることも大切です。

漢方医学の視点で考えるレイノー現象

漢方医学では気・血・水のバランスが人間の体をコントロールしていると考えます。
このうち血の流れが滞ったり、あるべき場所から漏れたりしている状態を、お血(おけつ)と呼んでいます。お血によって必要な血液が不足すると、気の流れも滞ることになりがちです。こうした状態によって起こる症状として、倦怠感や生理不順、動悸やめまいなどが挙げられます。お血のせいで手足が冷えたり、しびれや痛みを感じたり、肌が荒れたり乾燥したりすると考えられるためです。レイノー現象も症状のひとつと考えられています。体質的に血の巡りが悪いと考えられるので、冷え症のほかにも疲れやすい、むくみやすい、食欲不振になりやすいといった症状がみられることが多いです。

漢方薬を使った治療法とは?

漢方でレイノー現象を治療する場合、主にトウキやシャクヤク、センキュウなどを含むものが用いられます。これらの生薬は血行を促進する作用があり、お血を解消して冷え症を和らげる効果が期待できます。またトウキやシャクヤクには血の量を増やす作用もあり、動悸や息切れを改善するために利用されます。
また、レイノー現象の治療には気の流れを整えることも大切です。気を補う漢方薬として、ニンジン、オウギ、タイソウなどがあります。また、ストレスによるイライラを緩和するには、サイコやチンピなどが用いられます。ただ、胃腸の調子などによっても最適な処方は異なるので、個人の状況に合った漢方薬を選んでもらうことが大切です。

おわりに:レイノー現象を改善するために、血管を拡張させる治療が行われる

レイノー現象は血管の収縮がきっかけで発症する症状のため、血流を促す対処療法が行われます。また、普段の生活の中で体を冷やしてしまう行動をしていないかを見直し、できるところから改善していくことも大切です。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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