記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/9
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
勃起不全を改善する方法として、まっさきに思い浮かぶのは薬の服用かもしれません。でも、食事や運動といった生活習慣を見直すだけでも、症状が改善する可能性があります。この記事では、今すぐできる勃起不全の解消法について解説します。
勃起不全が起こる原因は、加齢やストレスだけだと思っている人が多いようですが、実は他にも原因があります。
まず、生活習慣病と呼ばれる糖尿病や高血圧、脂質異常症がある人は、勃起不全を併発している人が多いことで知られています。また、前立腺がんや膀胱がん、直腸がんなどの手術の際に、骨盤内にある神経が傷ついたり、交通事故などによる外傷が原因の場合もあります。そして、脳出血や脳腫瘍、パーキンソン病などの病気で神経が傷つくと、性的興奮が起きても、それが脳から陰茎に伝わるまでに神経を介するため、神経の障害で刺激が陰茎に伝わらず症状を起こすこともあります。
勃起不全の予防、改善には食事を見直すことが重要です。
積極的にとったほうが良い食品は亜鉛です。亜鉛が不足すると、勃起をする時に必要だとされているテストステロンの分泌量が低下するためです。アーモンドやゴマ、牡蠣、豚レバー、鶏もも肉などを積極的に摂るようにしましょう。
反対に、避けたほうが良い食べ物もあります。高カロリー、高塩分の食事は、生活習慣病を招く可能性が高くなります。揚げ物や総菜などのほかに、調味料としてマヨネーズや乳製品も同じような特徴があるので注意したほうがよいでしょう。
勃起不全には、飲酒や喫煙も影響しています。アルコールは、適量であればリラックス効果でストレスや緊張といった勃起不全の原因を解消してくれますが、飲み過ぎると脳の機能をマヒさせてしまうため、勃起のメカニズムを阻害してしまいます。
喫煙は、タバコに含まれる有害物質が血管内の細胞を傷つけて動脈硬化を引き起こすため、症状を悪化させてしまいます。また、ニコチンが末梢神経を収縮させるため、陰茎周辺の血流を悪化させます。
勃起不全には運動も関係しています。運動不足の状態が続くと血行が悪くなるため、陰茎にも十分な血液が巡らずに勃起不全が悪化します。運動すると血流がよくなるので、勃起に必要なテストステロンの分泌が促され、症状の改善につながります。
勃起不全はさまざまな要因が重なり合って発症しますが、生活習慣も大きく関わっています。勃起不全の治療法には薬剤を使用するものなど、いくつかの方法がありますが、生活習慣を変えることは今すぐできる方法です。これは勃起不全に効果があるだけでなく、体そのものが健康になるというメリットもあります。食生活は誰でもすぐに変えられますし、運動も続けていけば健康的な習慣になります。勃起不全の改善には、生活習慣の見直しが必要なのです。
勃起不全を改善するための第一歩として、普段の食事や運動、自身の健康状態を振り返ることが大切です。亜鉛を多く含むものを積極的に食べたり、毎日1駅分歩いたりなど、すぐにできる改善方法から始めてみましょう。