記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
急性難聴は、急に耳が聞こえなくなったり、聞こえにくくなる病気です。ストレスなどが原因になることも多く、治療しても再発し、症状がどんどん悪化するケースもあります。この記事では、急性難聴について解説しています。
急性難聴とは、突然耳が聞こえにくくなったり、聞こえなくなる症状のことです。急性難聴は、主に2種類に分けることができます。
急性感音性難聴は、ウイルス感染や内耳の血液循環障害が原因といわれています。片側の耳の詰まり、自分の声が響く、めまいなどの症状が現れます。心身の疲労が溜まっていたときに起こりやすいといわれています。
突発性難聴の原因は明確に分かっていません。ウイルス感染や内耳の循環不全の他、ストレスや過労気味の人に起こりやすいといわれています。主な症状として、耳の詰まりや聞こえにくさ、耳鳴り、めまいなどがあります。
急性難聴の治療は、タイミングが重要です。発症から1週間以内に治療を開始すれば、聴力を回復する可能性は高いといわれています。逆に2週間以上放置すると、聴力の回復が見込めない可能性が高いと考えられています。
急性感音性難聴は軽度の難聴、突発性難聴は中度~重度の難聴に進行してしまう可能性もあるのです。
さらに、急性感音性難聴は再発しやすいという特徴があります。慢性的に発症するものに関しては、早急な治療を行っても症状が悪化が止まらず、聴力が大きく低下してしまうこともあります。
つまり、耳が聞こえにくいなどの症状を自覚したときには、すぐに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。
急性難聴は、種類に関わらず薬物療法が基本となります。発症から一週間以内に治療を開始すれば、聴力は回復するか障害が残っても軽度になる可能性が高くなります。しかし、発症から二週間以上経ったものは、回復の確率が極端に下がります。そして重症化したものやめまいをともなうものは、治療の効果が期待できない場合があります。
急性感音性難聴は、約20~30%の方が再発を繰り返すといわれています。また、原因がストレスや睡眠不足のため、改善には時間を要する可能性もあります。再発を繰り返した場合は、再発する度に症状は悪化し、後遺症が残る可能性も高まります。
急性難聴の予防には、睡眠不足やストレスの解消が大切です。睡眠時間の確保や、スポーツでのストレス解消などに取り組みましょう。また、発症した場合には早期治療が鍵となります。症状を自覚した場合は、一刻も早く耳鼻咽喉科などを受診するようにしてください。