記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/15 記事改定日: 2019/3/7
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
薄毛の原因は様々ありますが、栄養バランスの乱れが原因になることも少なくありません。この記事では、育毛や抜毛防止に必要な栄養について解説しています。食事やサプリメントでの薄毛対策に役立ててください。
薄毛はさまざまな原因によって起こります。栄養不足も薄毛の原因のひとつです。
人の身体は、生命維持に必要な器官に優先して栄養を供給するようにできています。髪は、生命維持に直接的には関係ないため、栄養供給の優先順位が低いです。そのため無理なダイエット等で栄養が不足すると、髪に栄養が行かなくなるため髪の成長に必要な栄養が不足し、発毛がうまく促進されなくなることで薄毛が起こりやすくなります。
もちろん、栄養を補給すれば必ず薄毛が改善するわけではありませんが、以下の栄養素をバランスよくとるように工夫することをおすすめします。
タンパク質は、髪の主成分であるケラチンの原料になります。しっかりと摂るようにしましょう。
タンパク質は、肉、魚、豆類等に多く含まれますが、特に豆類に多く含まれる植物性タンパク質は、薄毛対策に有効だといわれています。
亜鉛は、抜け毛の原因となる酵素を抑制する作用があります。また、ケラチンを作るうえでも必要です。
亜鉛を多く含む食品としては、カキ、スルメ、ウナギなどが挙げられます。亜鉛を食事だけで補うのは難しいので、意識的に摂るようにするか、サプリメントを利用するようにしましょう。
ビタミンには、ケラチンを作るサポートをする働きがあり、髪の毛をスムーズに成長させるために必要です。特に、ビタミンB2やB6、ビタミンEは重要だと考えられています。
ビタミンB2・B6には、皮脂の分泌を抑えたり、頭皮の新陳代謝を活発化する働きがあり、レバー、カツオ、サバ、緑黄色野菜に多く含まれています。
ビタミンEは、毛細血管を広げる効果があるとされているため、血行促進が期待できます。ゴマ、植物油、ナッツなどに多く含まれています。
ミネラルは、新しい髪の毛をつくるために必要な成分といわれています。ワカメ、コンブなどに多く含まれています。上記で紹介した亜鉛もミネラルの一種です。亜鉛以外にも、ヨウ素や鉄、マグネシウム、カルシウムなどの必須ミネラルも摂るようにしましょう。
タンパク質、亜鉛、ビタミン、ミネラルのうち、亜鉛やビタミンは不足しがちです。食事で摂れない場合はサプリメントを摂取することで不足した栄養を補うようにしましょう。
薄毛を改善するには、発毛に必要な栄養を摂る以外にも以下のような食生活改善が望ましいと考えられています。
食事やサプリメント以外にもやっておきたい薄毛対策は、十分な睡眠をとることです。
人は睡眠中に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには体の組織を修復する働きがあり、髪の毛も成長ホルモンによって修復と成長が促進されます。
睡眠不足になると成長ホルモンの分泌が不十分になって、髪の毛の成長が阻害される可能性があります。
そして、深酒やタバコが薄毛の原因になる可能性があります。
お酒(アルコール)はまずアセトアルデヒドに分解されますが、飲みすぎで肝臓の処理が間に合わなくなってしまうと、アセトアルデヒドが体内に残ってしまいます。アセトアルデヒドには有毒性があり、薄毛の原因になるジヒドロテストステロンの分泌を促進する働きがあるといわれています。また、お酒の席で脂っぽいものを食べ過ぎてしまうと毛穴に皮脂がたまるため、薄毛を促進してしまう可能性があります。
その他、タバコは髪に重要なビタミンを消費し、血流を悪くする作用もあるので控えるようにしましょう。
薄毛にはさまざまな原因があります。栄養不足もその中のひとつです。栄養バランスのよい食事を心がけ、サプリメントをうまく使いながら、タンパク質、亜鉛、ビタミン、ミネラルをしっかりと摂取するようにしましょう。食事改善をしても薄毛の進行が止まらない場合には専門の医療機関を受診するようにしてください。