外じゃなくても要注意!室内での熱中症の対策・対処法

2018/2/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

熱中症は、夏の暑い日の屋外活動で起こりやすいですが、室内でも起こる可能性があります。この記事では、室内の熱中症について解説しています。対処法や予防法についても紹介しているので、この機会に正しい知識を身につけておきましょう。

室内でも熱中症になるのは何故?

室内の熱中症は、水分不足と体温上昇によって引き起こされます。

水分不足が起こる原因

暑さによる多量の発汗で体内の水分量が減れば、脱水症状に陥ります。倦怠感やめまい、頭痛、脱力感、吐き気が現れます。発汗による塩分量の低下が、筋肉けいれんを引き起こします。

体温上昇が起こる原因

人は、発汗で体温(熱)をコントロールしています。気温が高くなると体温が上昇していくので、汗をかいて体温を下げようとします。そのときに水分補給を怠ってしまうと体内の水分が不足して熱中症に至ります。熱中症になると、めまいや頭痛、吐き気、意識障害などの症状が現れます。

夏の暑い日に室内にいるときはエアコンで室温を下げていることが多いと思いますが、室温が低くても湿度が高いと発汗しにくくなるといわれています。発汗できなければ上昇した体温を下げることはできません。その状態が続くと体温はさらに上昇し、熱中症に陥ってしまう可能性があるのです。室内で熱中症を引き起こす原因は、80%以上の高い湿度が問題となっているといわれています。

室内での熱中症が起こりやすいのはどんなとき?

熱気や湿気のこもりやすい場所は、室内であっても熱中症が起こりやすいといわれています。とくに風呂場や洗面所は、洗濯機や乾燥機の熱がこもりやすく、湿気もこもりやすい場所といえるでしょう。
また、温度が高い空気は上方に移動していくので、家の最上階も熱がこもりやすいです。風呂場や洗面所に長時間いるのを避けたり、最上階の部屋は換気や冷房をうまく活用しながら対応しましょう。

室内での熱中症予防について

熱中症予防として大切なのは、暑さを避けることです。
室内では、扇風機やエアコンで温度を調整し、遮光カーテンやすだれを利用して日差しをさけるなどで対策していきましょう。

外出時には、日傘や帽子を着用したり、移動中にこまめな休憩をとったり、日陰を歩くようにしたり、気温の上がる天気の良い日は外出をなるべく控える、などを心がけるようにしてください。また、通気性が良く吸湿性と速乾性に優れた衣類を着用し、保冷剤や氷、冷たいタオルを携帯してこまめに身体を冷やすようにしましょう。

もし、熱中症と疑われる方を見かけたら、次の3点で対処しましょう。

まず、エアコンがきいた室内や風通しの良い日陰など、涼しい場所へ移動しましょう。
次に衣類をゆるめ、身体を冷やしましょう。特に首の周りやわきの下、足の付け根など太い血管がある部位を冷すと、効率よく体温を下げられます。
最後に水分補給をさせますが、電解質が多く失われている可能性があるので、水分補給はできるだけ経口補水液で行いましょう。意識がないなど、水が飲めない状態の場合は、すぐに救急車を呼んでください。

おわりに:熱中症は、ちょっとした工夫で対策可能。ただし緊急時には注意!

熱中症は、室外だけでなく室内でも起こる可能性があります。上記で紹介して対策を取り入れる工夫をしながら、熱中症を予防しましょう。熱中症の人を見つけたときは、すぐに涼しい場所に移動して体を冷し、医療機関を受診させましょう。けいれんを起こしていたり、意識を失っているなど、重症と思われるときは救急車をよんでもかまいません。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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