記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/3/21
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
ランニングフォームが整っていないと、からだに負荷が偏って、足、膝、腰などを痛めることになります。ランニングフォームを正すことで、ケガのリスクが軽減され、疲れにくく、ランニングを楽しめるようになります。ここでは、効率よく走るためのヒントをお教えします。
普段のランニングでもレース中でも、いかに効率よく、楽に走ることができるかは、ランナーにとって非常に大事なポイントです。効率のよく走るためのヒントをお教えします。
まっすぐに立ち、前方30mから40m先を見ましょう。足元は見ないようにしてください。
下を向くと首と肩が緊張します。あごと首をリラックスさせてください。
肩を後ろに引いて下げるようにしてください。リラックスして、緊張させないようにします。
呼吸が浅くなり、筋肉に運ばれる酸素が少なくなるので、背中を丸めないでください。
手はリラックスさせますが、ブラブラ揺らさないようにしましょう。
手に力を入れすぎると、背中と肩まで緊張する可能性があります。
肘を90度に曲げてください。からだを越えない範囲で腕を前後に振ってみてください。
腕の動きは前進するのを促します。横に振るとエネルギーを浪費します。
腰に圧力がかかるので、腰を曲げないでください。体重を使って少し前傾姿勢で走ると、足の真ん中で着地でき、かかとへのダメージが軽減されます。
腰は前に向いた状態で安定させなければなりません。お尻を突き出したり、左右に揺らしたりしないでください。
腰を安定させることで、背中や腰の痛みを予防することができます。
膝をほんの少し曲げて着地してください。
これは、固い地面からの衝撃を吸収するのに役立ちます。膝を高く上げすぎたり、上下に跳ねたりしないでください。膝は上ではなく前方に上げるべきです。
足の裏全体で着地をするミッドフット走法は、ほとんどのランナーにとって最も安全な方法です。からだのちょうど腰の下に、足を着地させるのがミッドフット走法です。
短時間で軽く着地することを目指してください。よい走りは軽やかで静かです。
体重にかかわらず着地の際、足に体重をかけ過ぎてはいけません。軽やかな足取りは効率的で、からだにかかる力が少なくなります。
鼻呼吸でも口呼吸でも、深くリズミカルに呼吸することを心がけてください。浅くて速い呼吸は避けてください。
ランニングの呼吸のリズムは4拍子(4歩に1呼吸)や3拍子(3歩に1呼吸)が多いのですが、1拍を区切らずになるべく長い呼吸(スッハッではなくスーハー)を目指しましょう。
ランニングをしていると、人の走り方が気になります。きれいなランニングフォームで走るランナーは無駄がない動線を描いていて、つい見惚れてしまいます。肩や足に力が入ってドタドタ走るのはケガのもとです。
ランニングフォームを変えて颯爽と街を走ってみませんか?