末梢神経障害の治療薬、リリカ®(プレガバリン)ってどんな薬?

2018/2/23 記事改定日: 2019/3/22
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

末梢神経障害によって痛みがあるとき、症状に応じた薬を服用することで痛みが和らぐことがあります。この記事では、神経性の抹消神経障害の治療で使われるリリカ®(プレガバリン)について詳しく解説します。

末梢神経障害の症状とは?

脳や脊髄などの中枢神経から分かれて、全身の組織や器官に分布しているのが末梢神経です。末梢神経は、運動神経、感覚神経、自律神経の3つに大別されます。これらがダメージを受けてうまく働かなくなるのが末梢神経障害です。

運動神経がダメージを受けると、手足の筋力が低下して歩行困難になることがあります。筋肉が萎縮するため、筋肉が痩せてくるのも運動神経がダメージを受けた時の症状です。
感覚神経がダメージを受けた場合は、しびれや痛みが起きたり、逆に感覚が鈍くなってケガややけどをしているのに気付かないことがあります。

自律神経がダメージを受けると、手足の発汗や異常知覚、起立性低血圧(立ち上がった時に血圧が下がる症状)などが起こります。

末梢神経障害の治療方法は?

末梢神経障害の治療は、原因や病気によって異なります。
自己免疫疾患や膠原病が末梢神経障害の原因だった場合は、ステロイドや免疫抑制剤、免疫グロブリンなどが使われ、糖尿病による末梢神経障害の場合は、血糖値のコントロールを中心に治療が進められます。

ビタミン不足が原因の末梢神経障害の場合は、不足しているビタミンを投与し、遺伝性の場合はリハビリや対処療法が中心になります。

リリカ®(一般名:プレガバリン)はどんなときに使われるの?

痛みには、外傷性の痛み、神経性の痛み、心因性の痛みの3種類があります。外傷性の痛みには、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)が有効ですが、末梢神経障害のような神経性の痛みにはNSAIDsの効果は期待できません。神経性の痛みの場合、リリカ®(一般名:プレガバリン)が有効な場合があります。

リリカ®(一般名:プレガバリン)は、神経と神経の接合部であるシナプスにカルシウムが流入するのを抑制し、興奮性神経伝達物質が遊離するのを抑制する神経障害疼痛治療薬です。その結果、過剰に興奮した神経を鎮め、末梢神経障害による痛みを軽減します。

また、椎間板ヘルニアで神経が圧迫されて坐骨神経痛になったときや、帯状疱疹後神経痛、糖尿病神経障害による末梢神経障害や、脳梗塞後の疼痛や後遺症、線維筋痛症の治療にもリリカ®(一般名:プレガバリン)が使われています。
リリカ®(一般名:プレガバリン)の投与量は、1週間かけて徐々に増やします。服用後1時間くらいで血中濃度が最大になるので、服用後1時間もすれば痛みが和らいでくるはずです。

リリカ®の副作用と使用上の注意点は?

リリカ®は比較的副作用が生じやすい薬です。
リリカの副作用には以下のようなものが挙げられます。

  • めまい
  • むくみ
  • 食欲不振
  • 眠気
  • 倦怠感
  • 皮膚のかゆみ
  • 筋肉痛

また、骨髄機能が低下することによる白血球や血小板の減少や、肝機能障害、血糖調節障害などを引き起こすこともあります。内服中は副作用の自覚症状がない場合でも定期的に血液検査を受けるようにしましょう。

内服中の注意点としては、突然のめまいによる転倒に気をつけましょう。特に高齢者の場合は、転倒による骨折には十分注意する必要があります。また、服用を開始して何らかの体調の変化を感じた場合は速やかに医師や薬剤師に相談してください。

おわりに:リリカ®(プレガバリン)は神経性の痛みに効くが、副作用が出ることも。異変を感じたら医師に連絡を

神経性の痛みに効果があるリリカ®(プレガバリン)は、末梢神経障害による痛みを和らげる効果があります。しかし、むくみや体重増加といった副作用や、併用すると作用が強くなってしまう薬もあります。もし、すでに服用している薬があるときは、医師にその旨を必ず伝えてください。

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