薄毛の治療薬には、どんな種類がある?

2018/2/27 記事改定日: 2019/3/8
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ひとくちに薄毛治療薬と言っても、その種類はたくさんあります。この記事では、薄毛治療薬の種類とともに、副作用や使用方法などについても詳しく解説します。

薄毛治療薬① プロペシア®(フィナステリド)

男性の薄毛の原因のほとんどは、男性ホルモンのテストステロンと5αリダクターゼという物質が結びついてできるジヒドロテストステロン(DHT)が原因とされています。プロペシア®(フィナステリド)には、5αリダクターゼⅠ型に働きかけ、髪の正常な発育サイクルを止め脱毛を促すジヒドロテストステロンの生成を抑える効果があります。

副作用として、性欲減退や勃起不全のほか、妊娠中の女性が使用すると胎児の生殖器に影響を及ぼすことがわかっています。このため、妊娠・授乳中の女性には禁忌薬になっています。また、未成年と女性が使用する場合の安全性と有効性が確認されていないことも留意しておきましょう。

薄毛治療薬② ザガーロ®(デュタステリド)

ザガーロ®(デュタステリド)は、5αリダクターゼのⅠ型・Ⅱ型に働きかけることで、ジヒドロテストステロンの生成を抑制する効果がある薬です。5αリダクターゼとジヒドロテストステロンに働きかける点ではプロペシア®(フィナステリド)と共通していますが、こちらの方がより発毛効果が期待できるとIわれています。

ホルモンに作用する薬なので、勃起不全や性欲減退、射精障害といった副作用があります。妊娠を考えている場合は、使用に注意が必要です。
なお、この薬は女性が使用することを禁止しています。女性が誤って触れて皮膚から摂取してしまわないよう、取り扱いに十分注意しましょう。

薄毛治療薬③ ミノキシジル

ミノキシジルは、血流を改善して毛根の細胞や成長因子を活性化させ、発毛を促す効果が期待できる薬です。通常は医師の処方により、ザガーロ®(デュタステリド)、プロペシア®(フィナステリド)といった他の薄毛治療薬と併用して使われます。男性ホルモンに作用する薬ではないため、女性の薄毛治療にも有効です。男性用とは別に、女性用の内服薬・外用薬の販売がされているのが特徴です。

ミノキシジルはもともと血圧を下げる薬として開発されていたこともあり、血圧低下、むくみ、全身の多毛といった副作用がみられます。使用上の注意として、未成年の使用は禁止されていること、外用薬として塗布する場合は肌がかぶれる可能性があることが挙げられます。

薄毛治療薬④ アロビックス®(塩化カルプロニウム)

アロビックス®とは、薄毛部位に直接塗布することで、血行を良くして毛根を活性化し、発毛を促す効果が期待できる薄毛治療薬です。

塩化カルプロニウムを主成分としており、医師の処方でのみ入手できます。プロペシア®(フィナステリド)との併用が効果的とされています。同様の成分・効能を持った、フロジン液という薬剤もあります。

副作用の発現率は低いですが、頭皮または全身の発汗のほか、頭皮の発疹・かぶれが起こる可能性があります。

女性の薄毛治療薬 パントガール®︎

パントガール®は女性の薄毛に高い効果があるとされている治療薬です。

主な成分は、育毛・発毛に必要なビタミンB1やパテント酸カルシウムなどのビタミン類、ケラチンなどのタンパク質、シスチンなどのアミノ酸です。これらの栄養素が頭皮や頭髪などに行き渡ることで、質の良い頭髪の育成を促すと考えられています。
また、主成分が栄養素のため副作用はほとんどなく、安全に服用できる治療薬でもあります。

パントガール®はFAGA(女性男性型脱毛症)と呼ばれるタイプの薄毛に有効とされる薬です。
FAGAはびまん性脱毛症と呼ばれるタイプの薄毛で、頭頂部を中心に頭髪のボリュームが少なくなるのが特徴です。
主に中年以降の女性に多く見られるタイプの薄毛ですが、気になる症状がある場合は皮膚科や薄毛専門外来などで相談するようにしましょう。

おわりに:薄毛治療薬にはさまざま種類がある。医師に相談して適切な治療薬を処方してもらおう

薄毛治療薬にも、期待する効果・効能や副作用の程度によってさまざまな種類があります。どの薬や組み合わせが効果的なのかは、人によっても、症状によっても異なります。この記事を参考に薬の効果と副作用を理解し、医師の指導と処方のもと、適切な薄毛治療を受けましょう。

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