記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/2/23 記事改定日: 2019/2/1
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
香水や柔軟剤の香りや臭いを嗅いだ後で、めまいや立ちくらみが起こった経験はありませんか?もしかするとそれは、「化学物質過敏症」かもしれません。
この記事では、化学物質過敏症の原因と対処法について解説していきます。
洗剤、柔軟剤、香水、部屋の芳香剤などに含まれるわずかな化学物質が原因で、めまいなどの症状が引き起こされるケースもあります。
近年、これらの「人工的な香り」に含まれる化学物質に反応してめまいを引き起こす「化学物質過敏症」という病気が報告されています。
この化学物質過敏症の発症メカニズムは解明されておらず、残念ながら現時点で根本的な治療法・治療薬は確立されていません。
現在は対症療法として、原因となる化学物質をできるだけ遠ざけて接触しないこと、こまめな部屋の換気や、自律神経を整えるための運動や入浴が推奨されています。
ほかにも、化学物質過敏症の患者にマグネシウム不足の傾向がみられることから、ビタミンやミネラルを積極的にとるなど、食生活の改善も有効と考えられています。
化学物質過敏症を引き起こす可能性がある製品には以下のようなものが挙げられます。
このように、化学物質過敏症を引き起こす製品は身の回りに多くあり、人によってどのようなものが原因になるか異なります。
何らかの製品を手に取ったり、肌に付着した際に体調の異変を感じた場合は、速やかにその製品を屋外に遠ざけ、早めに病院を受診するようにしましょう。
化学物質過敏症では、めまい以外にも以下のように全身に様々な症状が引き起こされます。
化学物質過敏症を避けるには、日常生活の中からできるかぎり化学物質を排除することが大切です。
しかし、現代では身の回りの製品は化学物質が使用されているものがほとんどであり、完全に排除するのは困難です。
このため、使用すると体調の異変を生じる製品の使用は避ける・肌が弱い人はオーガニック製品を取り入れるようにする・こまめに室内を換気して充満した化学物質を排出するなどで対策していきましょう。
人によってさまざまな原因・症状のあるめまいですが、近年では人工的な香り・臭いに含まれる化学物質が原因で、めまいを引き起こすことがあることがわかってきました。
あなたのめまいも、「スメハラ」ではなく、香りが原因かもしれません。めまいの症状が出たら、早めに医療機関を受診して原因を特定し、必要な対処をしていきましょう。