記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
現在増えつつある、10〜30代の男性の「若ハゲ」。実はこの若ハゲを改善するには、生活習慣の見直しをすることが欠かせません。では具体的にどんなことをすればいいのか、効果的な対策をご紹介していきます。
10〜30代の若い男性が、脱毛や抜け毛などでハゲてしまうことを若年性脱毛症(若ハゲ)と言います。若ハゲの特徴として最も多いのは、額の左右の生え際(M字とも呼ばれる部分)からの薄毛の進行です。また、額の中央から薄毛が進行していくケースも少なくありません。
若ハゲの原因として多いのが、頭皮環境の悪化と、AGA(男性型脱毛症)です。
まず頭皮環境の悪化についてですが、頭皮が乾燥や汚れで荒れてしまうと髪の毛の正常な発育が期待できなくなってしまいます。一方のAGAとは、テストステロンという男性ホルモンが加齢に伴い「ジヒドロテストステロン」という強力な男性ホルモンに変化したことで、髪の毛の成長が妨げられ、脱毛が起こる状態を言います。
また、普段の生活が原因で若ハゲになるケースも少なくありません。若い世代は肉料理や脂っこいファストフードを好んで食べる傾向にありますが、お肉やファストフードは血中コレステロール値を高め、皮脂の分泌量を増やします。そして皮脂が多くなると毛穴に詰まりやすくなり、薄毛や抜け毛が起こりやすくなってしまうのです。
食事以外の生活習慣でいうと、喫煙をされている方や、過度の射精を行っている方も、先述のジヒドロテストステロンというホルモンが発生しやすくなるので要注意です。
若ハゲの進行を止めるには、普段の生活習慣や食生活を見直すことが大切です。まずはバランスのとれた食事を心がけるようにしてください。髪の毛を作るためにはたんぱく質やビタミン、亜鉛が重要な栄養素です。たんぱく質は大豆製品から、ビタミンは色々な種類の野菜から、亜鉛は貝類を食べることで摂取することができます。好き嫌いせずにバランスよく少しずつ食べるように意識しましょう。少しの変化でも毎日続けることで効果が出てきます。
また睡眠不足やストレスも、若ハゲの原因に挙げられています。ストレスを発散できるリラックス法を見つけ出し、十分な睡眠をとるように心がけてください。
頭皮環境の悪化による若ハゲの場合は、頭皮マッサージをしたり、育毛に効果的なシャンプーに変えたり、育毛剤を使用したりすることで解決する場合があります。なお、AGAが原因の場合は専門クリニックの受診を検討されることをおすすめします。
薄毛治療では、薬を使うことも有効です。日本で初めてAGAの治療薬として認可されたプロペシアは、体内の酵素の作用を抑制し、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑えてくれます。これにより、薄毛や抜け毛などの症状の緩和が期待できます。
他には、血管拡張や髪の毛の生成や成長のための細胞を活性化して、薄毛の改善、発毛や育毛効果を期待できるミノキシジルという薬もあります。この薬は市販でも手に入れることができるため、自宅で治療を進めることも可能です。ただし、自己判断だけで使用すると思わぬ副作用に見舞われる可能性もあるので、専門医に相談の上使用することをおすすめします。
若ハゲの原因はさまざまで、原因によって効果的な対策は異なります。乱れた食生活や喫煙習慣、過度のストレスによって若ハゲが進行しているケースも少なくないので、まずはご紹介した若ハゲ対策を試してみてください。それでも改善しない場合は、専門外来の受診を検討されることをおすすめします。