記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
若い女性は特に熱心に取り組む傾向にある「ダイエット」。ただ、間違ったダイエットをすると、健康上さまざまな問題が出てくることがあります。今回の記事では危険性の高いダイエット法や問題点を中心に解説していきます。
比較的ポピュラーなダイエット方法にも、危険が潜んでいることがあります。
たとえば、糖質制限ダイエットは人気の高い方法ですが、続けている間、体は糖質飢餓状態になります。このため、ダイエットをやめた途端に糖質を急激に吸収してしまい、リバウンドしやすいというのが懸念されているリスクです。
また、脳が活発に働くためのエネルギーである糖質が供給されないため、勉強や仕事の効率も落ちます。ある程度の糖質制限は必要ですが、極端に糖質を制限するようなダイエットは長期的に取り組むものには不向きです。
また、ファスティングのような極端なダイエット方法も危険です。消化器官など体への負担は大きく、無月経や摂食障害を引き起こすこともあります。脂肪と一緒に筋肉も落ちてしまうリスクも気にしなければなりません。
そして、酵素ダイエットは科学的根拠が乏しく、有効性に関しては議論の余地があります。
過度なダイエットは次のような心身の健康を害する危険があります。若年者の場合は将来に渡って心身の障害を引き起こすこともあるので注意しましょう。
健康的にダイエットを成功させるためには、無理な食事制限などは止めましょう。
必要な栄養素をバランスよく摂取し、3食きちんと食事をするのが基本です。
そのうえで、適度な運動をとり入れて摂取するエネルギーよりも消費するエネルギーが上回れば、脂肪は自然と少しずつ落ちていきます。
ただ、当たり前のことですが
は控えながら、全体的な摂取カロリー量を減らしていく努力は必要です。
お昼を食べすぎたときは晩ごはんを控えめにするなど、トータルのバランスを考えると取り組みやすいですし、カロリー管理を1週間や1カ月単位でするともっと続けやすくなるでしょう。
健康的なダイエットに適度な運動は必須ですが、あまり運動経験がない人が無理をして運動してしまうと体をこわしてしまうことになりかねかせん。
まずは1日1万歩を目標に、意識して歩く量を増やすことから始めてみましょう。
体を動かすことに慣れてきたら、少しずつ運動量と運動レベルを上げていってください。
食事を抜いたり極端に量を減らすようなダイエットは、貧血や発育障害、過食症や拒食症のような摂食障害を引き起こしてしまう場合があります。ダイエットは食事制限だけで行わず、運動もあわせて行っていきましょう。運動が苦手という人は、少しずつ歩く量を増やすなどして、消費エネルギーを増やすようにしてください。