ロタウイルス対策 〜 正しい汚物処理、洗濯の仕方を紹介します 〜

2018/3/14

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

激しい下痢や嘔吐を伴うロタウイルス感染症。では、もし家族がロタウイルスにかかってしまったら、感染を防ぐためにどんな対策をすればいいのでしょうか?正しい汚物処理の方法などをご紹介します。

ロタウイルスについて

ロタウイルスは、急性胃腸炎をもたらすウイルスの一種です。ロタウイルスは感染者の下痢便1g中に1000億〜1兆個含まれていると言われており、この内10~100個程度のウイルスが口から入ることでロタウイルスに感染します。非常に強い感染力を持つため、ほとんどの子供が5歳までに感染します。毎年3月から5月に流行りやすい傾向にあります。

ロタウイルスに感染すると、2~4日の潜伏期間を経た後、激しい嘔吐と水のような下痢を繰り返します。発熱や腹部の不快感などもよく見られる症状で、嘔吐や下痢が続くと脱水症状になる事もあります。また、重症化するとけいれんや肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などの合併症を引き起こす事もあり、場合によっては死に至るケースもあります。

特に乳幼児は上記の症状が出やすいですが、大人が感染しても既に幼少期に感染経験があるため、ほとんど症状が出ないと言われています。

家族がロタウイルスに罹ったときに気をつけること

ロタウイルスは感染力が強いため、家族の誰かが感染するとあっという間に家で蔓延する事があります。感染経路は基本的に経口感染と接触感染であるため、まずは手洗いと消毒をこまめに行い、ロタウイルスに汚染されやすいトイレやドアノブ、手すりなどの洗浄と除菌を徹底的に行いましょう。

また乳幼児が感染した時は激しい下痢を伴うため、頻繁にオムツ交換する必要があります。オムツ交換をする際は、必ず使い捨てのゴム手袋を用い素手で処理しないようにします。汚れたオムツはポリ袋などに入れてしっかりと封をし、家族に触れさせないように注意してください

ただし、ロタウイルスは感染力が強いだけに、完全に感染を予防するの難しいのも事実です。そこでおすすめなのがワクチン接種です。ワクチンを受けたからといって必ずしも感染を防げるとは限らないですが、万が一感染した際に重症化を防ぐことができます。

正しい汚物処理&衣類・寝具の洗濯の仕方とは?

感染者の嘔吐物や排泄物にはロタウイルスが大量に排出されています。飛び散った汚物が乾燥して埃に付着すると、舞い上がった埃から感染する事もあるので、床が汚れた時はすぐに処理する必要があります。

汚れた床の片付けは新聞紙やペーパータオルなどを使って拭き取るようにし、200ppmの濃度に薄めた次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。衣類が汚れた時もまずは薄めた次亜塩素酸ナトリウムに浸しておき、消毒してから他の洗濯物とは別にして洗濯するようにします。

もし布団などすぐに洗濯出来ないものの場合は、汚物の付着した部分をよく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使用すると効果的です。

なお、汚物の処理をする人は必ずマスクと使い捨て手袋を着用し、部屋も十分に換気するようにしましょう。そして処理する人以外は汚物に近づかないように、触れさせないように気を配る事も大切です。

また、患者の看護や汚物の処理をした後はうがいと手洗いをしっかり行ってください。指輪をしている場合は必ず外し、泡立てた石鹸で手洗いし、その後は流水で洗い流します。

おわりに:ロタウイルスに感染しないよう、細心の注意を払って汚物処理を

ロタウイルス感染者の排泄物や嘔吐物には、たくさんのウイルスが含まれています。これらの汚物に接触すると感染リスクが非常に高まるので、ご紹介した方法での除菌や消毒を徹底しましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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