記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/15
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
近年、女性の若年性脱毛症が増えてきていると言われています。今回の記事では、若ハゲに悩む女性に向けて、女性の若年性脱毛症の原因や治療法などをお伝えしていきます。
女性と男性では若年性脱毛症の原因が異なります。男性の場合はAGA(男性型脱毛症)の影響によるものが多いですが、女性の若年性脱毛症は主にストレスや生活習慣の乱れなどが原因で発生します。
脱毛や抜け毛、薄毛を加齢により起こる老化現象だと思っている人が多く見られますが、近年では若い女性の脱毛症も目立つようになりました。この主な原因としては生活リズムの乱れや、過度なダイエット、ストレスと疲れなどが考えられます。生活リズムの乱れは体内の機能全般の弱体化につながりますし、過度の食事制限は栄養不足を招き、体の末端部分である髪の毛に栄養が行き届かなくなってしまいます。そのほか、パーマやヘアカラーなどのヘアファッションも、女性の若年性脱毛症の原因の一つと考えられています。
女性の若ハゲ対策としては、偏食に気を付けて、髪の毛によい栄養素をしっかり摂取することが大切です。しかし食事だけに注意するのではなく、睡眠不足に気を付けたり、適度な運動を行ったりといった規則正しい生活を心がけることが重要になります。
なお、若い女性の場合、さまざまなヘアケアに取り組む人も多く見られますが、よかれと思って取り組んでいたケアが髪の毛や頭皮に負担を掛けているケースもあります。頭皮のかゆみや髪の毛のぱさつきなどが改善されない場合には、シャンプーやトリートメントなどのヘア製品を見直してみることも大切です。
また、過度なダイエットは髪の毛への栄養が足りなくなるだけではなく、ホルモンバランスを乱すことにもつながります。これが原因により若ハゲを進行させる可能性もあるので、食事制限だけに頼るダイエットではなく、バランスよく食事をし、運動をメインに行うなどの工夫を行いましょう。
初期の若ハゲであれば、生活習慣を見直すことで若年性脱毛症が改善されることもありますが、全体的に髪の毛が薄くなってきた、分け目の若ハゲが目立つようになる、出産後に若ハゲが目立ってきた、円形脱毛症を併発しているなどの場合には、病院で相談して早めに治療に取りかかることをおすすめします。
病院での若年性脱毛症の治療では、まずは問診による原因の解明が非常に重要となります。この情報を基にして内服薬や外用薬、セラピーなどひとりひとりにあった治療を行い、発毛を導くことを目標にします。
女性の若年性脱毛症の治療薬として、世界で初めて認可を受けた薬がパントガールで、3ヶ月服用することで約70%の人に抜け毛の減少が見られ、約20%の人は抜け毛が全くない状態にまで回復しました。その他にもミノキシジルやヒトプラセンタカプセル、ビタミン剤などが適宜処方されるケースもあります。
男性の若ハゲとは異なり、女性の若ハゲは、過度のダイエットや生活習慣の乱れなどが原因で起こることが多いです。これを機に一度生活習慣を見直してみましょう。もし食生活などを改善しても脱毛症が続く場合は、専門のクリニックにて治療を受けることをおすすめします。