若年性脱毛症の対策にはどんな方法がおすすめなの?

2018/2/22 記事改定日: 2019/3/8
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

見た目の問題から、悩みのタネとなりうる「若年性脱毛症(若年性脱毛症)」。この若年性脱毛症を防ぐには、あるいは進行を止めるには、どんな対策が有効なのでしょうか?おすすめの食べ物やシャンプーの仕方などをご紹介します。

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若年性脱毛症の原因とは

薄毛や抜け毛は加齢によって生じる印象がありますが、近年では「若年性脱毛症」と呼ばれる、若い世代の薄毛や抜け毛が増加傾向にあります。若年性脱毛症は10~30代で脱毛や薄毛などの症状が現れるものであり、早い場合で10代から生じることがある点が大きな特徴となっています。
また男性に限らず女性でも発症する可能性があります。

若年性脱毛症の主な原因として、生活習慣の乱れやストレスが挙げられます。

例えば不規則な食事や睡眠不足などが続くと、自律神経のバランスが崩れて内臓機能や血流が悪くなります。そして血流が悪くなると頭皮細胞への栄養供給不足、自律神経の不調によって、発毛に関与する成長ホルモンの分泌低下につながることがあるのです。
また、ストレスも同様の影響を与える要因となりえます。

その他の原因としては女性の場合では、日々のヘアスタイリング剤による頭皮や毛根へのダメージ、男性ではホルモンの分泌異常の関与が可能性として挙げられます。

若年性脱毛症の対策方法とは

食事

若年性脱毛症と栄養の関係性についてですが、必ずしも栄養が直接的に抜け毛や薄毛に関与しているとは言えません。
しかしながら、頭皮も身体の一部であり、血流の分布があります。そして食事から摂取された栄養分が血流によって頭皮の細胞にも供給されていることから、間接的に影響がある可能性はあります。したがって、頭皮細胞を活性化させて薄毛の予防につなげていく観点から見ると、栄養バランスの整った食事を摂取することは重要な若年性脱毛症対策になる可能性fがあります。

そこで薄毛予防につながる食事についてですが、頭皮細胞の活性化を促すためにビタミンを多く含んだ食材や、頭髪や発毛に重要な働きをするタンパク質、ミネラルを十分摂取できる食材が望ましいと言えます。おすすめの食べ物は例えば、大豆やピーナッツなどの豆類、わかめ、鶏肉、人参の他にパイナップルやイチゴなどの果物があります。一方、控えた方が良い食べ物はカロリーが高いものや糖分の高い食べ物で、これらは頭皮への血流を悪くする要因となり得ます。

シャンプー

若年性脱毛症に伴う抜け毛や薄毛には、頭皮環境も関係していると考えられることから、シャンプーで頭髪や頭皮を洗浄するなどのケアも重要になります。しかしながら、これだけでは薄毛など若年性脱毛症の症状の進行を改善していくことは難しく、生活習慣の見直しと併行していくことが重要です。

この点を踏まえた上で、シャンプーの選び方や頭髪の洗い方をご紹介します。まずシャンプーの選び方ですが、動物性や植物性由来の油脂から作られたアルコール系のシャンプーは洗浄力が強力な反面、頭皮へのダメージが大きいため、アミノ酸系のものを用いるようにします。

次に頭髪の洗い方ですが、お湯で前洗いした上でシャンプーを泡立てて指腹でやさしく洗うようにします。そして頭皮の皮脂を落とし過ぎない程度まで洗います。

なおブラッシングやマッサージは頭皮を傷つけないように軽めの力で行うようにし、ドライヤーで乾燥させる際は、頭髪から30cm程度距離を離して行うことが大切です。

睡眠

育毛・発毛は毛根の毛母細胞が活性化することが大切です。毛母細胞は様々な要因によって活性が低下することがあり、特に睡眠不足による疲労の蓄積などは毛母細胞の活性を大きく低下させる原因になると考えられています。

また、成長ホルモンの分泌が豊富になる22~2時の時間帯に起きていることが多いと、成長ホルモンの分泌が低下して頭髪の生育が低下するだけでなく、髪の毛に張りやコシがなくなって頭髪のボリュームが減少することもあります。

薄毛を改善するには、早寝早起きを心がけて規則正しい生活を送るようにし、成長ホルモンの分泌が豊富になる時間帯にはしっかり休むことが大切です。

ストレス対策

若年性脱毛症は、過度なストレスが原因になることがあります。
ストレスは自律神経の中の交感神経を過度に刺激することで頭皮の血行を悪化させたり、頭髪の生育に必要な成長ホルモンの分泌を低下させることにつながります。

社会生活を送る上でストレスを完全に排除することはできませんが、熱中できる趣味を見つけるなど自分になったストレス解消法を身に付け、十分な休息時間を確保することが大切です。
また、ストレスが強い時にはストレスの原因となる事柄から少し距離を置くことも必要な場合があります。

周囲の人ともよく話し合って、ストレスが溜まりにくい生活を整えるようにしましょう。

おわりに:生活習慣とヘアケアは、若年性脱毛症と深い関連性が

乱れた食生活や間違ったヘアケアによって、若年性脱毛症になってしまう方は少なくありません。若年性脱毛症にお悩みであれば、ご紹介した方法をぜひ実践してみてください。

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