日本人はカルシウム不足の人が多い?!そのリスクとは?

2018/4/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

どこかで聞いたことがあるかもしれませんが、日本人の多くはカルシウム不足と言われています。今回はカルシウム不足が引き起こす健康上のリスクや、効率の良いカルシウムの摂取方法などをご紹介します。

日本人はカルシウム不足の人が多いって本当?

飽食の時代とも言われる現代ですが、日本人のカルシウムの摂取量は不足しています。

1日のカルシウム摂取の推奨量は、男性の場合、18〜29歳は800mg、30〜49歳は650mg、50歳以上で700mg、また18歳以上の女性の場合は650mgです。しかし実際の成人男性(20〜59歳)の平均摂取量はおよそ450mgに留まり、女性も同程度に留まっています。特に20代女性の平均のカルシウム摂取量は396mgと極めて低いです。

こんな症状があったら、カルシウム不足のサインかも・・・

カルシウム不足で起こる代表的な症状は、まぶたのけいれん、足がつる、物忘れが多い、イライラする等です。まぶたがけいれんしたり、足がつったりするのは、カルシウム不足による筋肉活動低下が原因で、物忘れやイライラは脳神経の働き低下によるものです。カルシウム不足により、血中のカルシウム濃度が高まれば、脳神経細胞の働きがコントロールできずにイライラが起こります。なぜ、カルシウム不足で血中のカルシウム濃度が高まるのかについては、次の項で説明します。

カルシウム不足によって生じる健康上のリスク

カルシウム不足による症状には、「カルシウム・パラドックス」が関係しています。カルシウム・パラドックスとは、カルシウム不足により血中のカルシウム量が増える現象です。簡単なメカニズムとしては、カルシウムが不足して身体が危機感を感じると、「骨」に備蓄してあるカルシウムを取り出し、血中に補給するようになります。こうして慢性的にカルシウム不足が続けば、骨からの補給量が増え、血中のカルシウム濃度が高まるようになるのです。

カルシウムは、心臓の筋肉や脳神経細胞のコントロールなどの重要な役割を果たしています。しかし、カルシウム濃度が高まれば、血流が悪くなり、心臓が強い力で血液を送り出そうとするため、高血圧を招きます。さらに、カルシウム不足で血管の細胞は傷つきやすくなり、動脈硬化や脳卒中を招きかねません。

必要な量のカルシウムはどうやって摂れば良いの?

カルシウムを摂りやすい食品は、牛乳や乳製品(チーズ、ヨーグルト)、豆類や豆製品(納豆や豆腐など)、小魚類(イワシやシシャモなど)、緑色野菜(小松菜、ブロッコリーなど)です。ただ、これらを食べるだけでは、体内でカルシウムが働きにくくなってしまいます。

そこでオススメなのがマグネシウムです。マグネシウムは骨や筋肉、神経でカルシウムの出入りを調整する役割を果たしています。マグネシウムの多く含まれる緑黄色野菜や豆類、海藻類、ナッツ類をカルシウムと一緒に食べてみてください。

おわりに:カルシウム不足から身体を守ろう

カルシウムが不足すると、高血圧や動脈硬化など、命に関わるような思わぬ疾患を引き起こす可能性があります。未然に防ぐためにも、普段から積極的にカルシウムやマグネシウムの摂れる食生活に変えていきましょう。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

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