エリンギに含まれる栄養とおすすめのレシピ

2025/10/1

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

エリンギは、炒めものやパスタの具材など幅広い料理に利用できるキノコであり、価格も安く加工もしやすいです。また、エリンギには、栄養面でも期待できることがあります。この記事では、エリンギの特徴や含まれている栄養、おすすめのレシピについて、含まれている栄養の働きのこともあわせて解説していきます。

エリンギの特徴と栄養について

エリンギはヒラタケ科のキノコで、食感がアワビに似ていることから白アワビタケとも言います。エリンギは日本に自生していないため、販売されているエリンギは人工栽培されたものです。エリンギの栽培は、1990年代ごろから始まったといわれています。エリンギはキノコ類の中でも食物繊維がとくに豊富であり、カリウム・ナイアシンも多く含まれています。

ナイアシンは水溶性ビタミンの一種で、ニコチン酸とニコチンアミドの総称です。食物から摂取するだけでなく、必須アミノ酸のトリプトファンから体内合成することもできます。ナイアシンは、糖質・タンパク質・脂質をエネルギーに変えるときに使われ、アセトアルデヒドの分解や活性酸素の除去にも関係しています。ナイアシンが不足すると、「ペラグラ」という欠乏症を起こし、食欲がなくなったり、下痢・発疹などの症状が現れることがあります。

エリンギは、クセがなく上品な甘みと独特の歯ごたえがあり、食べやすく美味しいキノコです。また、エリンギは美味しいだけでなく、積極的に摂ることで便秘やむくみの解消などが期待できます。また、エリンギには、キノコ類に豊富なβグルカンという成分も多く含まれています。βグルカンには、免疫細胞の働きを活性化させる作用があるといわれており、中性脂肪の吸収を抑えるなどの作用も期待されています。

エリンギの栄養を活かせるおすすめのレシピ

エリンギに含まれるナイアシンは、熱に強い性質のため加熱調理しても損なわれることはありません。ただし、ナイアシンは水溶性ビタミンのため、煮る・煮込む調理をしたときに煮汁・スープに溶け出す場合があるため、汁物・スープなどのように煮汁・スープごと摂る料理に使うことをおすすめします。

エリンギともやしのスープ

具だくさんのスープにすることで、低カロリーで栄養豊富なメニューに仕上げることができます。

  1. エリンギを適当な大きさにカットする
  2. もやしとカットしたエリンギを適量のお湯に投入し、やわらかくなるまで煮込む
  3. 鶏がらスープの素・塩コショウ・しょうゆなどでお好みの味に整える
  4. 溶き卵を回し入れれば完成

※最後にごま油を回し入れるのもおすすめ

エリンギとパプリカのマリネ

エリンギをマリネにすると、歯ごたえのある満足感のある副菜に仕上げることができます。マリネは冷蔵保存もできるので、常備菜にもおすすめです。

  1. エリンギとパプリカを適当な大きさにカットする
  2. カットしたエリンギとパプリカをオーブントースターで焦げ目がつくまで焼き、やわらかくする
  3. オリーブオイル・塩こしょう・レモン汁などでお好みのマリネ液を作る
  4. 粗熱をとったエリンギとパプリカをマリネ液に漬け込む
  5. 冷蔵庫で冷やせば完成

エリンギと鶏肉のバター炒め

エリンギと肉類を炒め物にすることで、ガッツリ系のメニューになります。炒めるときの油の量と肉の脂肪量に注意すれば、低カロリーのメニューとしても使えます。

  1. エリンギと鶏肉をお好みの大きさにカットする
  2. カットした鶏肉に塩コショウして、よくもみこんで下味を付ける
  3. フライパンに予熱を入れ、バターを入れて溶かす
  4. 溶けたバターを鶏肉にからめるようにして炒める
  5. 鶏肉に焼き色がついたら、エリンギを投入してしんなりするまで炒める
  6. 盛り付けたら完成

おわりに:エリンギは食べやすく美味しい栄養豊富な食材。いろいろな料理で活用しよう

食感が良くて食べやすく、美味しくて加工もしやすいエリンギは幅広い世代に人気の食材であり、価格も安いので家計の助けにもなります。栄養面でもすぐれているので、栄養を逃さないようにうまく活用しながら、健康づくりに役立ててください。

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