チアノーゼって、体がどんな状態になっているの?

2017/9/21 記事改定日: 2018/12/17
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

チアノーゼには先天性のものと、寒いところや冷たい水に入ったときに現われる一時的なものがあります。チアノーゼの原因や対処法、注意点などについて、この記事で詳しく見ていきましょう。

チアノーゼとは、どんな状態のことなの?

チアノーゼは顔や体全体、粘膜などの色が青紫色になっている状態を指し、中でも指先や唇に色の変化が強く見られるのが特徴です。

寒いところや冷たい水に入ったときに顔色が悪くなったり唇が紫色になったりするのもチアノーゼの一種ですが、チアノーゼ性心疾患である人の場合は常にチアノーゼの状態が続きます。

呼吸がスムーズにできないと酸素不足がさらにひどくなるため、赤ちゃんがチアノーゼになったときに長時間泣くと、顔色がさらに悪くなります。
また、ミルクを飲むのにも時間がかかり1回に飲める量も少ないため、体重があまり増えず、標準体重を下回ることが多いです。

チアノーゼが長期化したときの症状

チアノーゼが現われる範囲や症状の程度は幅広いですが、そのままにしておくとさらに重篤な症状を招き、手術を行っても元に戻らない可能性があります。
チアノーゼの長期化に伴って現われる代表的な症状は以下の通りです。

  • 酸素不足による血管の詰まりで、てんかん発作や痙攣(けいれん)発作を起こす
  • 指先が太鼓の“バチ”のような形になる(バチ指)
  • 咳をしたときに吐血する
  • 階段を上るなどの動作が難しくなる
  • 腎臓の機能が低下する

チアノーゼを引き起こす原因

チアノーゼは全身の酸素不足によって起こります。
この酸素不足を引き起こす原因は、酸素の少ない血流(静脈)が酸素を運ぶ血流(動脈)に混ざってしまうことです。

通常は動脈と静脈は一方通行なので混ざることはありませんが、先天性心疾患の場合は動脈と静脈をつなぐ血管がある、動脈と静脈が交差しているなど、心臓や血管(動脈・静脈)に異常があるために動脈に酸素の少ない血液が混入します。

これによって動脈の血液が黒っぽく変色するため、顔色や全身、粘膜、唇、指先が紫色になるのです。

また、呼吸器に何らかの異常があることで体が酸素不足を起こしていることが原因になることもあります。

チアノーゼが起こったときの応急処置

症状が現われたらできるだけ早く対処することが大切です。
以下の文で代表的な方法を紹介します。

温める
呼吸困難や痙攣(けいれん)など他の症状を伴わない場合には、さする・マッサージするなど、患部を温める方法が行われます。症状が唇や指先などの末端に現われている場合には、布団を増やすなどして全身を温めて血流を良くすることも効果的です。
酸素の投与
病院で酸素を投与して血液中の酸素濃度を上げることで、チアノーゼの症状を軽減することができます。

貧血とチアノーゼの関係について

チアノーゼは、毛細血管を流れる血液中のデオキシヘモグロビン値が5g/dL以上になると出現する症状です。

デオキシヘモグロビンとは、酸素と結合していないヘモグロビンのことです。ヘモグロビンは赤血球に含まれるたんぱく質で、酸素と結合して全身に酸素を運ぶ役割があります。
チアノーゼでは、体内に酸素が不足したり、赤血球などに異常があることで酸素と結合したヘモグロビンが減少した状態なのです。

このため、元からヘモグロビンの量が減少している貧血の人はデオキシヘモグロビン量が5g/dL以上になりにくいため、身体に酸素が不足した状態でもチアノーゼが現れにくくなります。

チアノーゼは、身体の酸素不足や循環不全を示す重要な身体所見ですが、貧血の人はこれらの状態であってもチアノーゼのサインが見られないこともあるので注意しましょう。

おわりに:長期的にチアノーゼ症状が出ている場合、別の病気が隠れている可能性が

長期的にチアノーゼの症状が出ている場合は、呼吸器系や心臓などに関連する他の病気が潜んでいる可能性があります。

また、チアノーゼを放っておくと酸素不足を補うために増えすぎた赤血球が原因で血管が詰まりやすくなったり、腎臓の機能が低下したり、酸素不足が進んで日常生活での動作さえも行いにくくなるなどの状態を招く危険性が高いです。
症状が軽くても、できるだけ早く病院で診察・治療を受けましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

心疾患(7) チアノーゼ(11) 紫色(1) 先天性(5) 酸素不足(1)