クエン酸の意外な効果 〜 痛風の緩和、熱中症予防、掃除にも使える?! 〜

2018/4/7

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

「クエン酸=疲労回復効果」というイメージをお持ちの方も多いでしょうが、実はクエン酸には痛風緩和や熱中症予防など、他にもたくさんの嬉しい効果があると言われています。詳しくは以下でご紹介していきます。

クエン酸の特徴と代表的な働き

クエン酸は、酢やレモンなどの柑橘類に含まれる成分の一種です。酸の性質を持つ有機化合物で、ジュースなどの酸味料や、食品の酸性度合いやアルカリ性度合いを調整するpH調整剤、酸化防止剤などに使われています。古くから疲労回復に効果があるとされており、人間のエネルギーを作り出す上で重要な成分です。

細胞の中には、ミトコンドリアという生命活動に必要なエネルギーを作り出す役目を担う小器官があります。ミトコンドリアは摂取した食べ物を分解し、栄養を体内に吸収するプロセスの中でエネルギーを作っていきます。この仕組みのことを「クエン酸回路」といいます。クエン酸は、このクエン酸回路のいわば着火剤の役割を担っており、人間が生きていくために必要なエネルギーをつくり出すために必要不可欠な成分です。

クエン酸で熱中症や食中毒を予防できる?!

クエン酸は疲労回復効果が一般的には知られてますが、それ以外にも熱中症や食中毒の予防にも効果があると言われています。

熱中症は、高い気温の中で体内の水分や塩分が過剰に排出されてしまい、体内の調整機能がうまく機能しなくなることで発症します。熱中症の症状を改善するためには、水分はもちろんですが、ナトリウムなどのミネラル分の摂取も重要です。クエン酸にはキレート作用という働きがあり、ミネラルの吸収性を高める効果が期待できます。熱中症には水分とクエン酸を同時に摂るのが有効であると考えられます。

また、食中毒の予防にもクエン酸は有効だと言われています。クエン酸には殺菌効果があります。細菌の増殖を抑えることで、食べ物の腐敗を防ぐ効果が期待できます。クエン酸が多く含まれる食べ物に、梅干しや酢があります。夏場の食べ物が腐りやすい時期には、それらをうまく活用するのよいでしょう。

痛風の改善や掃除にも使えるって本当?

クエン酸の効果は、痛風の改善やさらには掃除にも使うことができます。

痛風とは、体内に尿酸が蓄積することで足の親指の付け根などに痛みを感じる病気です。通常、尿酸は尿と一緒に体外へ排出されますが、痛風になると正常に排出されません。尿酸は尿が弱酸性だとスムーズに排出されますが、クエン酸には尿を弱酸性に変える働きがあるため、痛風の改善に効果があると言われています。

また、クエン酸は掃除にも役立ちます。水道の蛇口やお風呂の鏡などの水廻りには白いくもりのような汚れがつくことがあります。これは水道水に含まれるカルシウムが原因です。クエン酸にはカルシウムと結合する性質があるので、汚れている部分をクエン酸と使って軽く磨くことで汚れを落とすことができます。最近ではクエン酸洗剤も売られているので、汚れが気になる場合には試してみるのもよいでしょう。

おわりに:幅広い場面で役に立つクエン酸!

クエン酸は、疲労回復などの効果が一般的には知られてますが、それ以外にも熱中症の改善や食中毒予防、痛風の改善、さらには部屋の汚れを落とす効果まで、さまざまな効果が期待できます。日常生活にうまくクエン酸を取り入れて、快適な生活を送りましょう。

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