健康効果が期待されるレスベラトロールはワインに豊富に含まれる?

2018/4/15

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

細胞の老化の抑制や、美肌効果などさまざまな健康効果が期待される「レスベラトロール」。このレスベラトロールは、ワインに豊富に含まれていると言われていますが、ワインをどれくらい飲めば健康効果が得られるのでしょうか?注意点と併せてお伝えしていきます。

赤ワインを好むフランス人は心臓疾患が少ないって本当!?

フランス人は、チーズやバター、肉など高脂肪な料理をよく食べる傾向がありますが、それにも関わらず、心臓疾患を発症する人が少ないと言われています。この矛盾を「フレンチ・パラドックス」と呼びます。

そんなフランス人が高脂肪な料理と一緒に飲むのが、赤ワインです。赤ワインは心臓疾患の予防に効果があると考えられています。赤ワインに豊富に含まれている「レスベラトロール」は、ポリフェノールの一種で、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子とも呼ばれる、寿命を延ばす働きがあるとされる遺伝子)を活性化させて細胞の老化を抑制させると言われています。

ちなみに、ある研究では「赤ワインを毎日グラスで3~4杯飲む人は、飲まない人に比べ、アルツハイマーの発症率が4分の1に減り、死亡率も低くなった」という結果が出ています。さらに、レスベラトロールが直接サーチュイン遺伝子を活性化させていることも突き止められ、赤ワインの健康効果がレスベラトロールによるものだと考えられています。

レスベラトロールに期待されている効果とは?

レスベラトロールには、健康に関わる様々な効果が期待されています。

美肌効果

しわやたるみを引き起こす原因には、紫外線からの影響が挙げられます。紫外線は肌で炎症を引き起こし、しわやたるみをもたらします。ある実験で、レスベラトロールは肌の弾力性を高めることが分かっており、しわやたるみなどの肌の老化抑制に効果があると考えられています。

血流改善

レスベラトロールは、血管を拡張させる効果があることが分かっています。血流が悪くなると、細胞に必要な栄養素や酸素がいきわたらず、老廃物の排出も難しくなってしまいます。レスベラトロールによって、血流が良くなれば身体全体に栄養や酸素を運びやすくなり、老廃物の除去を行うことができ、身体全体の若々しさへとつながります。

メタボリックシンドロームの予防

レスベラトロールは、研究で肝臓のコレステロールの蓄積を減少させることが確認されています。また、血糖のコントロールや異脂肪血症(高脂肪症)を改善することも明らかになっています。

ワインはどれくらい飲んだら健康効果があるの?

赤ワインに含まれるレスベラトロールの量は、フルボトル1本(720ml)あたり4mg程度です。そして、先述のサーチュイン遺伝子を活性化させるために必要なレスベラトロールの量は、最低1日あたり6mg、最高で350mgと言われています。

しかし、6mgのレスベラトロールを得るには、ワイン1.5本分を飲むことになります。毎日この量を飲み続ければ、肝臓に大きな負担がかかり、アルコール性肝炎やアルコール依存症を引き起こしかねません。このことから、赤ワインだけで、レスベラトロールの健康効果を摂取するのはあまり得策ではないと言えます。普段の規則正しい生活を行った上で、個人に合った適量のワインを嗜みましょう。

おわりに:ベースは普段の生活習慣から

レスベラトロールは、赤ワインの他にピーナッツやココア、コケモモ(リンゴンベリー)などからも摂取することができます。赤ワインだけでの摂取は、現実的ではないため、他の食品をうまく活用しながら普段の生活習慣で健康を保っていきましょう。

この記事に含まれるキーワード

心臓病(24) メタボリックシンドローム(11) 美肌(20) レスベラトロール(3) しわ(2) 血流改善(6) たるみ(5) ピーナッツ(3) 赤ワイン(3) サーチュイン遺伝子(2) ココア(2) コケモモ(2)