自分に合った薬の服用を!賢く薬を使用するためのアドバイス

2017/3/21

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

薬は、正しい用法で使われていない場合、その薬の最良の効果を得ることができないかもしれませんし、最悪あなたの症状を悪化させてしまう恐れもあります。
自分に合った正しい薬を使用し、健康な体を手に入れましょう。

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市販薬の使用について

市販薬は医師の処方箋なしで購入できる薬で、薬局で買うことができます。
市販薬を購入する際は、以下の点に注意しましょう。
・パッケージに記載されている「用法・用量」「使用上の注意」などの薬剤情報をよく読んで、その薬がどのような症状に効くのか調べてください。
・今、必要な症状を抑える薬を選ぶようにしましょう。 鼻水だけがみられる場合に、咳や頭痛を治療する薬を選んではいけません。
・喘息(ぜんそく)や高血圧など特定の持病がある人は、副作用を起こすかどうかを確認してください。
市販薬を服用していても効き目がないと思われる場合や薬剤情報がわからない場合は、医師に相談しましょう。

病院に行ったら予め医師に伝えるべきこと

病院で医師に診てもらう際は、予め以下のあなたが当てはまる点を伝えておくと安心です。
・ビタミンやサプリメントなどを含め、服用しているほかの薬をリストアップしてください。診察に行く前にそれらを書き留めるか、診察の時に薬のパッケージを持っていくようにしましょう。
・症状がいつ始まったのか、なにがその症状を良くあるいは悪くしたのかなど、自分の症状に関する詳細な情報を伝えてください。
・乳糖不耐症などのアレルギーや過敏症がある場合は、医師にそれを伝えてください。
・液体または錠剤のどの形の薬を好むかを伝えましょう。例えば、錠剤を飲み込むのに問題がある、などです。
・薬の服用を止めることを考えているか、処方されていない、あるいは指示されていない薬を服用していないか医師に知らせてください。
・薬の使い方が分からない場合は、聞いてください。例えば、喘息吸入器は使用方法がわかりにくい場合があります。
・例えば、子供が操作できないようになっている包装を開けることができない、毎日同じ時間に服用することが困難である、などの理由で薬を服用することができない場合は、医師や薬剤師に伝えましょう。

シェアード・ディシジョン・メイキング(SDM)は、一緒に治療についての決定ができるように、医師とあなたとの間で行われる対話のことを指します。
この対話の一環として、医師は患者の意思決定支援を利用することを勧めることがあります。これは、あなたの健康状態、生活習慣、好みに応じて、さまざまな治療のリスクと利点を比較するために開発されたツールです。
このツールを利用し、医師とともに薬を選定することも良いでしょう。

おわりに

用法・用量を守ったとしても、あなたに悪影響を与える副作用がある場合もあります。
副作用が心配な方は、服用前に薬剤師や医師からアドバイスを受けるようにしましょう。
また、薬があなたの気分を良くしているか悪くしているか観察することも大切です。心配なことがある場合は、できる限り早く薬剤師や医師に診てもらうことが賢明です。

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