記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/2 記事改定日: 2019/8/6
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ダイエットをしたことのある方なら、誰でも経験したことのある「停滞期」。なかなか体重が減らずもどかしい時期ですが、停滞期はいつまで続くのでしょうか?乗り越えるにはどうしたらいいのでしょうか?
ダイエットをしているほとんどの人が、最初は順調でも途中で体重減少が止まってしまう「停滞期」を経験します。
ダイエットの停滞期は、元の体重から約5%減少したとき、あるいはダイエットを開始して1ヶ月くらいたったときに始まることが多く、一般的には2週間から1ヶ月前後続くといわれています。
避けることの難しいダイエットの停滞期は、人間の体に備わっている「ホメオスタシス」という機能によって引き起こされます。
ホメオスタシス機能とは人間が生きていくために必要な機能で、いわば体の危機管理システムのようなものです。血糖値や体温の調整のほか、エネルギーの消費・吸収にも関わっています。
体重がある程度減ると、体は命の危機と判断してホメオスタシス機能が働きます。すると、食べ物からのエネルギーの吸収率が上がると同時に、運動などによる消費率が抑えられるようになるため、体重が減りにくくなってしまいます。
これがダイエット中の停滞期の原因です。
ダイエットをしていると必ず訪れると言っていい停滞期は、以下の方法で乗り越えましょう。
終わらない停滞期をの乗り越えるには、記録をとることが役立ちます。
などの数値や毎日の変化を記録しておきましょう。どのようなことがきっかけで体重が増えたり、停滞期が訪れたりということがはっきりするので、対策が立てやすくなります。
また、詳しくやってきたことを記録にしておくことで、それまでの努力を具体的に振り返れるようになるので、モチベーションを維持しやすいです。
極端なペースのダイエットは、停滞期やリバウンドのもとです。
これは急激に体重が減ると体のホメオスタシス機能は働きやすくなってしまうからです。
ダイエットは、月に0.5〜1kg程度の減量を目標とした緩やかなペースを意識してとりくみましょう。
そのためには停滞期が来ることも考慮して計画を立てることがポイントです。最初から、停滞期で体重が減るペースが落ちることを理解したうえで進めていれば、ダイエット中にイライラしたりストレスを感じたりすることも少なくなるでしょう。
ダイエットを長期間続けるには、無理な食事制限や単品ダイエットなどではなく、バランスよくヘルシーで低カロリーな食事を心がけるようにしましょう。
もちろん肉類や魚類なども必要なので積極的に摂ってほしいですが、できるだけカロリーを減らせるよう油の多い炒め物や揚げ物などではなく、煮物や蒸し料理、油を使わないグリル料理など料理法を工夫するのがポイントです。また、腹持ちのいい野菜や豆腐などの大豆製品を多く摂り、ドレッシングもノンオイルにするとカロリーがぐっと抑えられます。
多くの食材を取り入れると飽きが来ず、メリハリのある食生活を送ることができます。カロリーが高くならない料理法を工夫してレパートリーを増やすことがダイエットを長く続けるコツといえるでしょう。
短期間で急激に痩せようとすると、ホメオスタシス機能が働き、停滞期が訪れやすくなってしまいます。無理のないペースで痩せられるよう、余裕を持ってダイエットの計画を立てるようにしてください。