ダイエットで下痢になるのはどうして?太りやすくなるって本当?

2018/5/7

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「ダイエット中は下痢になりやすい」という話を聞いたことはありませんか?なぜ、ダイエットをすると下痢になることがあるのでしょうか。また、「下痢をすると太りやすくなる」という話もありますが、それは本当でしょうか?

糖質制限ダイエットのしすぎで下痢になる!?その原因は?

ダイエットの中でも糖質制限のダイエットは下痢になりやすい傾向にあります。糖質はご飯やパン、麺類といった主食に多く含まれます。これを制限するため食事で満腹感を得るためには代用の食品で補うことになるため必然的に今までと食生活が大きく変化します。具体的には糖質を減らして肉や魚といったタンパク質や脂質の摂取量を増やす、こんにゃくなど繊維質の多い食品の代替摂取などがあります。

これらの食生活の変化が腸内のバランスを乱してしまい、下痢の原因となります。また、近年では糖質制限者でもパンや菓子類などが摂取できるように小麦ふすま(ブラン)、エリスリトール等の糖アルコール類、イヌリン、難消化性デキストリンで代用して作られていますが、これらも多く食べると下痢の原因となるとされています。

下痢をしちゃうのはどうして?

糖質制限により下痢をしてしまう原因としては、腸内細菌のバランスの乱れが考えられます。特に糖質を制限して肉や魚などタンパク質の摂取量を増やした食生活にシフトしてしまうと、悪玉菌が優勢となってしまうため、腸内環境が悪くなってしまいます。これが下痢の原因となるのです。

特に、医師や栄養士など専門家のアドバイスを受けずに自分の判断で糖質制限ダイエットをした人が下痢になりやすい傾向にあるようです。

下痢をしたらやせそうな気がするけれど・・・

下痢をすれば体内の不要なものが排泄されるため、痩せるような気がするかもしれません。しかし、下痢をすると痩せるどころかかえって太りやすくなるのです。

下痢をした場合、やせられるのは実はほんの一時的なもので、下痢をすることで胃腸の動きが亢進され消化管内が空っぽになります。そうすると身体は次に摂取した栄養をできるだけ体内に取り込もうとします。また、ため込むだけではなくその栄養を逃がさないように代謝を落とします。その結果、栄養がため込みやすくなり太りやすくなってしまうのです。

ダイエット中の下痢、どうすれば避けられる?

それでは糖質ダイエット中の下痢はどうすれば避けられるのでしょうか。まずは、ダイエットを徐々に実施していくということが大切です。初めから激しい運動と厳密な食事制限をしては下痢を招いてしまいます。初めは軽い運動、食事制限から初めて徐々に負荷をかけていくようにしましょう。

また、腸内細菌のバランスを崩さないようにバランスの良い食事を摂るように心がけることが大切です。特に代替食品への切り替えをしている人はその食品の摂取量や食物繊維の摂取量を今一度見直して、過剰に摂取していないかを考え直しましょう。水分を摂りすぎるのも下痢となってしまうため、水分量の調整も大切です。

水溶性食物繊維は腸内の善玉菌に分解され、産生される短鎖脂肪酸は下痢の改善にとても大切な働きをします。短鎖脂肪酸は大腸から体内に吸収され、水分やミネラルなどの吸収をスムーズにしてくれるため下痢の改善につなげることができます。摂りすぎると下痢を誘発する可能性のある食物繊維ですが、このことから水溶性の食物繊維は適量摂取し続けていくことをお勧めします。

また、腸内環境を見直すためには漬け物、納豆、ヨーグルトなどの発酵食品を積極的に摂るプロバイオティクスという方法や、善玉菌と、その餌となる食物繊維を同時に摂るシンバイオティクスという方法もあるので、腸内環境を見直してダイエット中の下痢を避けたいという人は是非参考にしてみてください。

おわりに:体調に合わせて徐々に負荷をかけ、下痢を予防しよう

糖質を制限したダイエットは栄養のバランスが乱れてしまい、下痢になりやすくなります。せっかくダイエットを頑張っても下痢をしてしまっていると太りやすい体を作ってしまいます。

ダイエットをする際には初めから強度を上げるのではなく最初は緩やかに開始し徐々に強度を上げていくようにすることをお勧めします。また、食事は代替食品などを使用せずにバランスよく摂取するようにして、腸内環境を整えるようにしましょう。

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