脂質と糖質を制限すると、どんなメリットとデメリットがある?

2018/5/7 記事改定日: 2019/6/24
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ダイエット中は食事制限の一環として、「脂質制限」や「糖質制限」を行う方は多いでしょう。ただ、リバウンドを防ぎ健康的に減量するには、それぞれのメリットや注意点を把握することが大切です。詳しくは以降で解説します。

脂質を控えるメリットは?

ダイエット時に脂質を控える最大のメリットは、食事量を減らさなくても摂取カロリーが抑えられることです。脂質は、1g当たり9kcalのエネルギーを持っています。糖質のエネルギー量は1g当たり4kcalなので、その差は2倍以上もあります。そのため、脂質を控えてその分を他の栄養素に置き換えると、食事量を減らさずに摂取カロリーを抑えられるようになります。

また、脂質を控えれば、体脂肪を増やさずに済むというメリットもあります。脂質は、体内に取り込まれると体脂肪として蓄えられます。脂質を控えれば、脂肪になる脂質の量も減らすことができるので、体脂肪が増えることはないでしょう。体脂肪が増えなければ、今ある脂肪を減らすことで体重を減らすことができるので、ダイエットを効率的に行うことができます。

糖質を制限することのメリットは?

糖質制限ダイエットのメリットは、短期間で大幅に体重が減ることです。糖質制限をすると、糖質をブドウ糖に分解する働きを持つインスリンの分泌が抑えられるので、食後の血糖値も上がりにくくなります。血糖値が上がらなければ、ブドウ糖を脂肪細胞へ送り込もうとする働きも弱まるので、体脂肪の増加を抑えることができます。

また、糖質は体を動かすエネルギー源として最初に使用される栄養素です。糖質を控えるとエネルギー源が不足するので、今度は貯蓄されている脂肪をエネルギーに使用します。そのため、体内にある脂肪を減少させることができるでしょう。

さらに、糖質をエネルギー源として蓄積するときには大量の水分を必要としますが、糖質を制限すると必要となる水分も少なくて済むため、体に溜まっている水分が抜けていきます。糖質制限の初期ほど抜けていく水分量も多いため、短期間で大幅に体重を減らすことができるでしょう。

脂質や糖質を制限することのデメリットは?

脂質制限ダイエットでは、脂質の減らし過ぎに注意が必要です。脂質には、脂肪を燃焼させ基礎代謝を上げるホルモンを生成する働きがあります。ところが、脂質の摂取量が一日の摂取カロリーの15%を下回ると、ホルモンの生成が減少してしまうので、基礎代謝が悪くなります。ダイエット中でも、脂質は全体の20~25%ほど摂取するようにし、基礎代謝を維持するようにしましょう。

一方、糖質制限ダイエットでも、糖質の減らし過ぎは禁物です。糖質は減らし過ぎると低血糖を起こし、体調不良を引き起こす可能性があります。糖質を控える時には、玄米や全粒粉パンなどの血糖値の上がりにくい糖質を選びましょう。

また、糖質制限では、塩分の摂取量にも注意が必要です。糖質を味噌汁やチーズなどの塩分が多い食べ物に置き換えると、すぐに一日の塩分摂取量を超えてしまいます。糖質を他の栄養素に置き換える時には、塩分量にも気を付けて選ぶようにしましょう。

このように、脂質制限に比べて糖質制限を行う方が注意すべき点は多いと言えます。

ダイエットしているとき、糖質や脂質は1日どれくらい摂ればいいの?

ダイエットをしている時も無理な食事制限をしたり、極端に偏った食事を摂っているとかえって痩せにくい身体になってリバウンドを起こしやすくなることがあります。

ダイエットをしている場合でも、栄養バランスに注意して3食きちんと摂るようにしましょう。
ダイエット中に気になるのは糖質と脂質ですが、それぞれ一日に300g前後、50g前後を目安に摂取しましょう。通常の食事を続けていると思いのほかオーバーしてしまいやすいので、丼物や揚げ物など糖質や脂質が多くなるメニューを避け、野菜や和食中心の食事を心がけるようにしましょう。

おわりに:糖質制限ダイエットは効果を実感しやすいがリバウンドもしやすい

糖質制限ダイエットは、脂質を制限する場合に比べると短期間で体重が減少し、実感を感じやすくなります。しかし、注意すべき点も多いため長期間継続して行うことが難しいと感じる人も多いでしょう。そのため、リバウンドしやすいダイエット方法とも言えます。脂肪と糖質の量を上手に調整しながら、無理のない範囲で行うことが、ダイエット成功のカギとなるでしょう。

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