「糖尿病の尿の臭いは甘い」「尿が泡立つ」って本当?

2018/5/2

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

糖尿病のサインとして、「尿から甘い臭いがする」「尿が泡立つ」という話は非常に有名ですが、果たしてこれは本当なのでしょうか?糖尿病の尿の特徴について解説します。

糖尿病の尿の臭いは甘いって本当?

糖尿病は文字どおり尿に「糖(ブドウ糖)」が排出される病気なので、尿から甘い臭いがします。健康な状態であれば、ブドウ糖は膀胱に溜まる前に体内へ再吸収されるのですが、血糖値が高い状態だと体内に再吸収しきれなくなるため、尿にブドウ糖が排出されるようになるのです。

糖尿病の尿、臭いが甘酸っぱいことも!

糖尿病が進行した状態になると、尿から果物が腐ったような甘酸っぱい臭いがすることがあります。この臭いの元は「ケトン体」という物質です。糖尿病によってブドウ糖をエネルギー源として使用できなくなると、体は脂肪酸やアミノ酸を代わりに使用するようになるのですが、その際ケトン体が産出され、血中に流れることでpHが酸性になることで、酸っぱい臭いを発するようになるのです。

糖尿病の尿は泡立つ?

「糖尿病の尿は泡立つ」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは一つの指標に過ぎません。尿には泡を立てやすいウロビリノーゲンという成分が含まれているため、排尿の角度によっては健康な人でも尿が泡立つことはあるからです。

しかし、泡が残る場合には糖尿病の可能性はあります。尿に糖分がたくさん含まれていると、尿の表面張力が強くなるため、時間が経っても泡が残るという特徴があるのです。

また、糖尿病の他にも腎機能の低下によって、たんぱく質がろ過できずに尿として排出されたことで、泡立ちが残りやすくなるケースも存在します。

糖尿病の尿、その他の特徴は?頻度にも注目しよう

糖尿病になると血糖値を下げるインスリンの分泌が減少するため、体内では血糖濃度を薄めようとして水分を欲するようになります。また、糖尿病の合併症の一つである神経障害が起こると、膀胱の自律神経が障害され、尿が溜まりきっていない状態でも尿意を感じるようになります。このため、1日10回以上の頻度でトイレに行くのが糖尿病の特徴と言えます。

また、大量に水分をとった影響で尿が薄まり、無色透明に近い色になるのも特徴の一つです。

おわりに:尿の臭いや頻度などが気になれば病院へ

糖尿病になると、尿から甘い臭いがしたり、排尿の頻度が増えたりしますが、これらはいずれも糖尿病がある程度進行すると出る症状です。尿の所見だけでは糖尿病の診断は難しいので、血糖値も参考にしつつ、「もしかして?」と思ったら病院で検査を受けるようにしてください。

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