妊娠初期の貧血で寒気がする?貧血対策におすすめの食べ物は?

2018/4/17

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

貧血は妊娠初期に起こる諸症状の中でも経験する妊婦さんが多い症状です。
妊婦さんが貧血になると、寒気を感じたり冷え性が悪化したりするようになります。
そこで今回は、妊娠初期の貧血対策におすすめの食べ物をご紹介します。

妊娠初期の貧血で寒気がするの?

妊婦が貧血になると寒気を感じたり冷え性が悪化したりするようになります。これは、赤ちゃんに優先的に血液が運ばれるようになって子宮周辺に血液が集中し、血液の流れが悪くなることが可能性として考えられます。

妊娠初期に「風邪ではないのに寒気を強く感じる」というときは、貧血になっている可能性があります。

妊娠初期の貧血によって起こるその他の症状

上の項目で紹介した「寒気」の他にも、妊娠初期の貧血によってさまざまな症状が起こります。

◆めまい、ふらつき
◆動悸・息切れが起こりやすくなる
◆疲れやすくなる
◆舌の炎症や口内炎を発症する
◆むくみやすくなる

妊娠初期の貧血対策におすすめの食べ物は?

妊娠初期には特に貧血になりやすいため、日頃から意識して鉄分を摂取するようにしましょう。
鉄分を含んでいる食べ物の代表例というとレバーやほうれん草などをイメージすると思いますが、実は鉄分の吸収率や食べ方は含まれている鉄分の種類によって異なります。

〈1〉ヘム鉄を含む食べ物を食べよう

鉄分の中でも「ヘム鉄」は体内へ吸収されやすいため、妊婦さんは積極的に食べるのがおすすめです。
ヘム鉄は肉類なら〈レバー、牛や豚のモモ肉〉などが、魚介類なら〈カツオ、マグロ、サンマ、煮干し〉などの動物性タンパク質と海藻類に多く含まれています。特に海苔には鉄分が多く含まれているので、貧血予防への効果が期待されています。

〈2〉非ヘム鉄を含む食べ物はビタミンやタンパク質と一緒に!

非ヘム鉄を多く含む食材は、野菜なら〈小松菜やホウレンソウ〉がありますし、豆類なら〈納豆、木綿豆腐〉が、果実なら〈プルーン、レーズン、いちじく〉が、ナッツ類なら〈クルミやカシューナッツ〉などです。
鉄分の中でも「非ヘム鉄」は体内への吸収率があまりよくありません。

そのため、「鉄分を含んだ食べ物をしっかり食べているのに貧血が治らない」ということが起こりがちです。たとえば、ほうれん草に含まれているのは非ヘム鉄なので、ホウレンソウだけを食べていても貧血の改善効果はそれほど期待できないかもしれません。
ですが、非ヘム鉄はビタミンCやタンパク質を多く含む食品と同時に食べるとヘム鉄に変化させることができるため、食べ方を工夫すれば鉄分の吸収率を上げることができます。

たとえば、ホウレンソウのおひたしを作ったら、かつお節でタンパク質を、ポン酢をかけてビタミンCを補給すれば鉄分を吸収しやすくなります。

貧血がひどいときは点滴などで鉄分補給することも

妊婦検診で貧血と診断された場合には、より効率良く鉄分を補給するために医師から鉄剤を処方されることがあります。
鉄剤は貧血の改善に有用なのですが、鉄剤を服用すると胃もたれや便秘などが引き起こされることがあるので、そのような症状がみられた場合は医師に相談して違う薬剤に変えてもらったり便秘薬と併用するなどの対処をしてもらいましょう。

貧血は食事の改善やサプリの活用で予防しよう!

妊娠初期の貧血を予防するには、以下の2つの点に注意が必要です。

〈1〉食生活の見直し

あさりやしじみなどの貝類やほうれん草などの緑黄色野菜、プルーンなど、鉄分が豊富に含まれている食べ物を積極的摂るようにしましょう。
特にプルーンは便秘解消にも効果があり、妊婦さんにはおすすめの食べ物です。
妊娠中は便秘になりやすいことから痔になってしまうという妊婦さんも多いといわれていますが、プルーンは貧血と便秘の両方を予防することができるのです。

〈2〉サプリメントを活用する

貧血が軽いようであればサプリメントなどで鉄分を補う方法もあります。
葉酸をサプリメントで摂る妊婦さんが多いので、同時に鉄分のサプリメントも一緒に摂るようにしてみてください。

おわりに:貧血予防には鉄分の摂り方が大切

妊娠初期の貧血はさまざまな症状を引き起こし、母体にも赤ちゃんにも影響を及ぼす可能性があるためできれば早く解消したいところです。鉄分の豊富な食べ物やサプリメント、場合によっては処方された鉄剤で貧血を予防・改善していきましょう。

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