糖尿病の教育入院って? 期間や入院基準、効果について

2018/4/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

糖尿病の場合、通常の入院以外に「教育入院」というものがあります。今回の記事ではこの教育入院の目的や効果、入院期間や基準など、全般的な情報をお伝えしていきます。

糖尿病の教育入院とは?期間は?

糖尿病の教育入院とは、糖尿病患者さんが糖尿病の基本的な知識を学ぶための入院措置です。以下の目的のもと、実施されます。

・糖尿病という病気について理解を深める
・各種検査を通じて自分の体の状態を知り、どんな治療が必要か理解する
食事療法、運動療法、薬物療法のやり方を身につける(カロリー計算の方法、薬の正しい投与方法など)
・これまでの生活習慣を振り返り、改善点を把握する
退院後も自己管理できるようにする

教育入院の入院期間は、おおよそ1〜2週間程度です。医療機関によっては、5日程度で終わる短期入院や、週末だけ複数回入院する週末入院を実施しているところもあります。

糖尿病の教育入院の効果は?

糖尿病の教育入院が退院後5年間の血糖コントロールに与える効果を検証した国内の研究によれば、全体(180例)のうち、多くは平均HbA1c値が大幅に悪化することなく7%台を維持できていました。また約44%の患者は平均HbA1c値を6.9%未満に維持できており、体重の増加率やインスリン増加量が少なく、合併症の進行率も低いなど良好な経過を辿ったそうです。なお、こうした長期的効果を維持できている患者の多くは、過去に糖尿病治療歴がなく、罹病期間が短い傾向にあったことも判明しています。

糖尿病の教育入院の基準は?

教育入院が必要になる基準は、糖尿病の治療薬を服薬しているにもかかわらず、食事療法や運動療法などが実施できておらず、生活習慣に乱れがある患者さんです。症状の進行や合併症を防ぐためにも、教育入院によって血糖コントロールの方法をしっかり学び、退院後も自宅で実施できるようになる必要があります。

ただ、入院の基準は医療機関によって異なります。上記に該当しなくても、糖尿病についての基本的な知識を学びたい方や、食事や運動療法の具体的な方法を学びたい方でも入院可能なことがあります。

糖尿病の教育入院は保険適用される?費用はいくらかかる?

糖尿病の教育入院も入院の一種のため、保険適用されます。医療機関によって具体的な費用は異なりますが、3割負担の場合は、1週間の入院でおよそ7万円支払うのが相場といわれています。

おわりに:糖尿病の進行を抑える上で、教育入院の効果は大きい!

糖尿病の教育入院とはどういうものなのか、なんとなくイメージはできたでしょうか。入院中は食事療法や運動療法の具体的なやり方などをしっかり教えてもらえるため、退院後も血糖コントロールを安定させる効果が期待できます。保険適用内でもあるので、初めて糖尿病と診断された方は、教育入院を検討してみてもいいかもしれません。

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