カンジダの検査、病院でかかる費用はどのくらい?どんな検査をする?

2018/6/24

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

・病院でカンジダの検査をすると、費用はどのくらいになる?
・どんな検査をするの?
・検査キットを使えば自宅で検査できるの?
―など、いざカンジダの検査をしようと考えると多かれ少なかれわからないことがあるのではないでしょうか。 そこで今回は、カンジダの検査に関する疑問にお答えします!

カンジダの検査、病院の費用はどのくらい?

病院でカンジダの検査を受ける場合、診察料と検査料の2種類の費用が必要です。
すでにカンジダの症状がでている場合は健康保険が適応になるので、自己負担額は3割になります。
ですが、「特に症状はないけれど心配だったから検査を受けてみた」という場合には基本的に健康保険は適用されません。

(※ただし、健康保険の適応は病院によって対応が異なる可能性があるので、事前に問い合わせをしてから検査を受けましょう)

検査ではどんなことをする?

病院では基本的におりものの検査を行います。
以下におりものの検査の流れを説明します。

まず、内診でおりものを採取します。
内診が不安な場合は自分でおりものをとることも可能です。

採取したおりものを顕微鏡を使って観察します。
これだけで、カンジダの感染の有無がわかることも多いです。

続いて、さらに詳細を調べるために培養検査を行います。
培養検査は微生物が育ちやすい環境におりものをうつし、原因となる細菌の種類までを特定できる検査で、細菌の種類や量までも確かめることができます。

結果は当日わかる?

カンジダの検査方法は「顕微鏡検査」と「培養検査」の2種類ですが、結果がでるまでの時間は検査によって異なります。以下の文章で、それぞれの検査の詳細をお伝えします。

〈1〉顕微鏡検査

採取した腟分泌液を顕微鏡で見て、カンジダ菌がいるかどうか確認します。
結果は当日に分かることがほとんどで、この検査をしただけで性器カンジダ症かどうかが分かることが多いです。

〈2〉培養検査

採取した腟分泌液を雑菌が増殖しやすい環境にして一定期間置いておいた後に、カンジダ菌が増殖しているかどうかを調べます。 結果が分かるまでには1週間程度かかりますが、菌の種類や量まで確認することができるため、 「腟トリコモナス症」や「細菌性腟炎」など、カンジダ腟炎と症状が似ている病気と見分けるためにも必要な検査です。

検査キットを使えば自宅で調べられる?

「検査キット」を使えば病院に行かなくてもカンジダ症になっているかどうかを調べることができます。
検査キットでの性器カンジダ症検査は、大まかには下記のような流れで行います。

まず、検査キットメーカーのWebサイトなどから検査キットを注文します。

検査キットがを受け取って検査を始めます。
同封されている道具で、検査で使う腟分泌物(おりもの)を採取します。
長い綿棒で腟内をこするタイプのものが多いので、比較的簡単に行えます。
(※道具を清潔にすることと、キットに添えられている使用上の注意は必ず守りましょう。)

検査に必要な物の用意が終わったら、検査申込書に必要事項を記入して検体と一緒に検査機関へ返送しましょう。

検査機関によって差はありますが、検査結果は検体を送ってからおよそ1週間程で、ウェブサイト上で確認できることが多いです。
検査結果を確認し、陽性(カンジダ症を発症している)の場合は早めに病院で治療を受けましょう。

おわりに:カンジダの検査費用は症状の有無や実施機関によって異なる

カンジダの検査費用は、すでにカンジダ症の症状がみられるかどうかや、実施機関によって差があります。事前に確認してから検査を受けるようにしましょう。

また、検査キットを使って自宅で検査を行うこともできますが、道具の使用上の注意を守ること、結果が陽性だった場合は早めに病院で治療を受けることを守りましょう。

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