記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/4/16
記事監修医師
前田 裕斗 先生
妊娠中は体重管理が大切といわれますが、ダイエットによってお腹の赤ちゃんに悪い影響がでることはないのでしょうか? また、ダイエットをする場合はどんな運動や食事が良いのかも気になるところですよね。 今回は、妊娠初期のダイエットについてまとめました。
妊娠初期は赤ちゃんの成長に必要な栄養を届ける、分娩や授乳に備えるといった目的によって通常時よりも太りやすくなるといわれています。
お腹のふくらみが目立たない妊娠初期に体重が増えると心配になるかもしれませんが、急激な増加でない限りダイエットをする必要はありません。
むしろ流産のリスクが高まる可能性があるため、無理なダイエットは避けてください。
・走る
・ジャンプする
・人とぶつかったりするような動きがある
上記のような要素がある運動は転倒などのリスクがあるので、妊娠初期および妊娠中には避けるようにしてください。また、テニスやバドミントンなどの過度に関節に負荷を与えるスポーツもしないほうが良いでしょう。
妊娠初期はつわりなどで食事をとるのが辛いということもあるかもしれませんが、赤ちゃんのためにも妊婦さん自身の健康のためにも、食べられるときに食べられる範囲で栄養をとることが大切です。
妊娠中期以降は赤ちゃんが正常に育つための栄養素をしっかり摂る必要があります。
無理なダイエットによってカロリーが不足していたり、必要な栄養素が得られていない状態が続くと、赤ちゃんが低出生体重児になるリスクがあるため、無理な食事制限はしないようにしましょう。
運動については、ウォーキングやヨガなどの軽いものがおすすめです。
運動はストレス解消や出産に向けた筋力・体力を養う効果があるので、少しずつ習慣にするようにしましょう。
ただし、つわりで気持ち悪いときやお腹の張りを感じるときなど、体調が悪い場合は無理をして取り組まずに充分に体を休めてください。
また、運動した後にお腹の張り、腹痛、不正出血、めまいなどの症状がみられる場合は念のためすぐに産婦人科に連絡して診察を受けるようにしてください。
妊娠中の食事で大切なポイントは下記の3つです。
・つわり対策としてビタミン類をとること
・葉酸を積極的にとること
・不足しがちなタンパク質・鉄分をとること
中でも意識してとりたいのが「葉酸」で、葉酸はレバーや緑黄色野菜に多く含まれています。
上記のポイントを踏まえて、ダイエット中の妊婦さんにおすすめのレシピを紹介します。
豆腐(木綿)、ゴマ、みそ、砂糖、しょうゆをなめらかになるまで混ぜます。
電子レンジで温めたブロッコリーに、上の調味料を合わせて完成です。
水1000mlと白だし100mlを鍋に入れます。
鍋に白菜(2分の1)と豚バラ肉(300gくらい)を交互になるよう重ねて入れて充分に煮立たせて完成です。お好みで、万能ねぎと白ごまをかけてさらに煮立ちさせるとコクが出ます。
妊娠初期にダイエットをしても痩せにくいといわれる理由は以下の2つです。
妊娠すると血液量や体内の水分量は妊娠する前に比べて増加するといわれています。
また、体が栄養を蓄えようとするので、妊娠前と同じ料理や量を食べていても妊娠中の方が体重が増えやすくなります。
また、妊娠初期のつわりの一種として、胃の中が空っぽになると気持ち悪い、何かを口の中に含んでいないと気持ち悪いという「食べづわり」という症状が起こることがあります。
そのため、「食べづわり」によって食べる回数が増えて体重が増加するというケースも考えられます。
妊娠中は通常時と比べて体重が増えやすくなります。
あまりにも体重が増えすぎるのは問題ですが、適正体重の範囲内であれば過度に心配してダイエットをする必要はほとんどありません(※妊娠中の適正体重は検診時などに医師に確認しましょう)。特に妊娠初期の無理なダイエットは避けるようにしましょう。