妊娠初期のエコーで性別もわかるの?エコー写真の見方は?

2018/4/16

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

妊娠中に行う検査ときくと、エコー検査で赤ちゃんが動いている様子などを確認する場面をイメージする方も多いと思いますが、妊娠初期のエコー検査ではどのようなことがわかるのでしょうか?
今回は妊娠初期のエコー検査について解説します。

妊娠初期のエコーでは胎嚢や心拍などを確認する

妊娠初期(妊娠5週くらい~15週)には正常妊娠かどうかや妊娠週数などを確認する目的でエコー検査が行われます。

妊娠5週くらいになると、子宮内に胎嚢(たいのう)という赤ちゃんを包むための袋があるのが目視でき、妊娠6週になると胎嚢の中に胎芽(たいが)の状態の赤ちゃんが見えます。
さらに、7週目になるころには心拍も確認できるようになり、胎嚢、胎芽、心拍が確認できて初めて妊娠確定と診断されます。

エコーで性別はわかるの?

エコー検査で性別が判定できるようになるのは、妊娠中期といわれる18~30週を迎えてからです。ですが、一般的には妊娠初期といわれる12週ごろになると、外性器の突起がみられ、その形から性別を判定できることがあります。
ただし、このころはまだ外性器の形が整っていないため、医師が性別を伝えることはほとんどありません。

妊娠初期のエコーの見方は?

妊娠5週ごろになると小さな黒い豆粒のような胎嚢が見えます。

妊娠8週ごろになると赤ちゃんは胎児と呼ばれ、頭から手足のようなものが出ているのが見えます。

妊娠11週ごろになると手足の区別がつくようになり、目や口などの顔のパーツが発達して人間らしい顔つきになってきます。

妊娠15週ごろになると、頭、首、胴体の区別がつき、腕を曲げた様子などもエコー写真で確認できるようになります。

〈エコー写真に記載されている英文字や数字の意味とは?〉

エコー写真に記載されている英語や数字の意味を紹介します。
エコー写真を見るときの参考にしてください。

・GS(胎嚢のことです)
・AGE(妊娠週数をあらわします)
・EDC(出産予定をあらわします)
・+、X(長さを測るときのマーク)

・CRL(頭からお尻までの長さを示します)
・BPD(頭の左右幅をあらわします)
・AC/FTA(お腹の周りの長さやお腹の発育具合を示します)
・HL(肩から肘までの骨の長さがわかります)
・FL(太ももの骨の長さをあらわします)

・AFI/AFP/MVP(羊水の量を示します)
・EFBW(推定体重をあらわします)

妊娠初期のエコーで、胎嚢が見えないことはある?

妊娠5~6週の段階で胎嚢が確認できない場合には、「①妊娠週のずれ」「②化学的流産」「③異所性妊娠(日本では子宮外妊娠と呼ばれることが多い)」という3つの理由が考えられます。
この項目では②と③について解説します。

化学的流産(生化学的妊娠)が起きた

化学的流産とは、一度は妊娠したものの、超音波で確認できるようになる前に胎芽の発育が止まってしまった状態です。
妊娠検査薬は陽性反応を示したにもかかわらず、妊娠5~6週になっても胎嚢が見えない場合は化学的流産が起きている可能性があります。

異所性妊娠(子宮外妊娠)である

子宮の中ではなく卵管や腹膜など子宮の外に胎嚢が確認された場合は異所性妊娠と診断されます。
異所性妊娠の場合は胎芽が発育するにつれて性器出血や下腹部痛などの症状がみられたり、母体が危険な状態になるリスクが高いので、発見され次第できるだけ早く治療を始める必要があります。

おわりに:妊娠初期のエコー検査の主な目的は正常妊娠かどうかの確認

妊娠初期のエコー検査は正常妊娠であるかどうかを確認する目的で行われます。
性別や顔つき、手足の様子などがわかるのはもう少し先なので、赤ちゃんの成長を待ちましょう。

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