耳鳴りとは!?どんな症状が出て、どうやって治療するの?

2018/4/16

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

耳鳴りとは、自分にしかわからない音が聞こえてくる状態のことです。高温や低温、単音や騒音など音の種類も様々で、原因もたくさんあるため特定が難しいといわれています。
この記事では、耳鳴りの症状の特徴や原因、治療法について説明しています。耳鳴りは誰にでも起こり得る症状なので、いざ起こったときの参考にしてください。

耳鳴りとはどんな状態?どんな音がするの?

耳鳴りは、片耳または両耳で雑音や単音、騒音が聞こえることです。
キーンという音やリンリンという音、、虫の羽音やゴーという低音、クリック音など、音の種類には様々なものがあります。
そして、音が時間の経過とともに複雑な騒音になっていったり、。騒音が絶えず聞こえるようになってくると、日常生活に支障をきたすこともあるのです。

耳鳴りの症状 ― 自覚的耳鳴と他覚的耳鳴

耳鳴りを患っている人の大半は、周りで音がしない静かなときに耳鳴りが聞こえてきます。 このタイプの耳鳴りは「自覚(じかく)的(てき)耳鳴(じめい)」と呼ばれ、何らかの神経が正常に機能していない場合や、耳の一部に問題があるために起こります。

また、非常にまれにではありますが、耳の近くの血管などからの「実際の音」によって引き起こされていることもあり、 このタイプの耳鳴りは「他覚(たかく)的耳鳴」と呼ばれています。

自覚的耳鳴の特徴

自覚的耳鳴は、聴覚を司る内耳や脳に何らかの障害があることが原因です。音は、私たちの耳に入ると、耳の奥にある内耳でその情報を処理して、脳の側頭葉にある音を認識する部位に伝えられます。しかし、この経路の一部に異常が生じると、音を敏感に感知しようとする力が働き、音を感じる神経が過剰に働くようになります。すると、空気の流れやほんの少しの物音にも敏感に反応し、耳鳴りとして感知されると考えられています。

自覚的耳鳴は、聴覚の経路のどこかに異常が生じる病気で高頻度に引き起こされる症状の一つです。
大きな音に晒されたときや加齢によって生じることもありますが、メニエール病や脳腫瘍で発症することもあります。

また、中には、聴覚路の異常だけではなく、耳垢や異物が耳に詰まったり、中耳炎によって音の伝達が妨げられたときに生じることもあります。

他覚的耳鳴の特徴

他覚的耳鳴は、中耳付近で動脈硬化や血管奇形などが生じ、血液の流れが乱れることで生じる雑音が原因となることが多いです。これらのタイプの耳鳴りは、断続的に生じるため、患者は精神的に大きな負担を感じる傾向があります。一方、耳の周囲の筋肉のけいれんが起こる病気では、筋肉が痙攣している時のみに、コッツコッツ、プツプツといった音が、耳鳴りとして感じることがあります。

耳鳴りの原因にはどんなものがある?

アレルギー、 高血圧 、低血圧、 糖尿病 、腫瘍および頭部外傷も耳鳴りを引き起こす可能性があります。
多くの場合、耳鳴りの原因は特定できません。
以下で耳鳴りの原因の代表的なものを紹介します。

・騒音に長時間暴されることは、 騒音性難聴につながる可能性があり、耳鳴りの原因になります。

・老化に関連する難聴によって耳鳴りを発症することがあります。

・耳の内部の働きを損なう可能性のある特定の薬の服用、 例えば高用量のアスピリンを毎日服用すると耳鳴りに繋がる可能性があります。

・耳管の機能不全

・ 中耳炎や内耳炎などの感染症

・メニエール病。これは回転しているようなめまいを引き起こし、耳鳴りを伴うことがあります。

・アレルギー、 高血圧 、低血圧、 糖尿病 、腫瘍および頭部外傷、顎関節症も耳鳴りを引き起こす可能性があります。

耳鳴りはどうやって治療するの?

治療法は耳鳴りの原因によって変わります。 例えば、服用している薬が耳鳴りを引き起こしている場合、医師はその薬の中止が検討されます。ただし、高血圧などの治療で服薬している場合は、自己判断で薬を中止せず、必ず医師の指示に従ってください。

原因が特定できない場合は、以下のような耳鳴りの症状を軽くする対症療法が行われます。

補聴器

耳鳴りは、聴覚の経路に生じた障害が原因であることが多く、難聴を伴うことも稀ではありません。
難聴を伴う耳鳴りには、補聴器が用いられることがあります。補聴器によって難聴が解消され、聴覚を司る神経の過剰な興奮が鎮まることで耳鳴りが感じにくくなります。また、周囲の音を正常に聞くことが可能になり、耳鳴りが気にならなくなることもあります。

音響治療器

音響治療器は、難聴のないタイプの耳鳴りに用いられます。これは、見た目は補聴器に似ていますが、小さな音を断続的に耳に送ることで、耳鳴りが気にならなくなることを期待した治療法です。仕組みは単純ですが、長い投薬治療でも改善しなった耳鳴りが改善されることも多々あります。

耳鳴りのステロイド治療が行われる理由と効果とは!?

ステロイドは抗炎症作用があり、多くの病気に使われる薬です。
耳鳴りを生じる突発性難聴やメニエール病などは内耳や神経に炎症が見られるため、その改善のためにステロイド治療が行われます。
これらの病気にはステロイドが最も有効と考えられており、早期にステロイド治療を開始することで耳鳴りの大幅な改善が期待できます。

おわりに:耳鳴りは原因の特定が難しく、症状も人それぞれ、早めに病院で検査して適切な治療を受けよう!

耳鳴りは、音の聞こえ方や症状、原因が様々あり、特定が難しいといわれています。多くは突発性難聴が原因とされ、難聴の治療で改善することもありますが、治療のタイミングが遅くなると回復が遅れることも少なくありません。耳鳴りは種類に限らず、早めに病院で治療してもらいましょう。
また、原因がわからない耳鳴りも、対症療法で気にならない程度まで症状が抑えられるケースもあるので、あきらめずに医師と相談しながら気長に治療を続けてください。

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