記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/6/15
記事監修医師
前田 裕斗 先生
子宮内膜症の治療のためにピルを服用していると、ピル服用のやめどきはいつだろう・・・と疑問に思うことがあるかもしれません。この記事では、ピルの服用をやめるタイミングや、飲み忘れたときの対処法、また、ピルの効き目を実感できない場合の対処法について解説します。
子宮内膜症を治療するためにピルを服用している人が妊娠を希望する場合、妊娠を決意したときがやめどきです。
ただし、妊娠を希望するためにピルの服用をやめると、子宮内膜症の症状が再び進行します。このため、ピルをいつまで服用するかや、やめるタイミングは、医師と相談して決めることが大切です。
子宮内膜症の治療でピルの効果が感じられない場合は、ピルが身体に合っていない可能性があります。また、症状の程度がひどい場合はピルだけでは改善が感じられない場合があります。ピルの変更や別のホルモン剤の使用、鎮痛剤の併用なども検討することができるので、早めに医師に相談しましょう。
ピルが体に合わなかった場合、黄体ホルモン剤やGnRHアナログ製剤といったホルモン剤を使います。これらのホルモン剤は、将来的に妊娠を考えているものの、それほど急いでいない場合に行われます。また、子宮内膜症の症状緩和や、薬物療法の効果促進、妊娠率の向上のために、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)や加味逍遙散(カミショウヨウサン)といった漢方薬が処方されることもあります。
ただし、薬物療法では治療が難しい場合や、すぐに妊娠を希望している場合は手術療法が検討されます。
ピルを飲み忘れてしまっても、24時間以内に気づいたのであれば、その時点で飲めば大丈夫です。また、ほぼ24時間経っていた場合も、普段飲んでいる時間に飲み忘れた日の分と、今日の分を服用しましょう。
ただし、24時間以上経っていた場合は服用を中止し、次の月経の初日から新しいシートを飲み始めてください。なお、シートに含まれるプラセボ錠は飲み忘れても問題ありません。
ピルを服用することで太ることはありません。ただ、ピルの副作用でむくみが起こることがあるため、その影響で太ったと感じる可能性はあります。
子宮内膜症の治療のためにピルを服用していて妊娠を希望する場合、どのタイミングで服用をやめるのがよいかを医師に相談しましょう。また、服用中に効果を実感しなかった場合も、医師に相談してみてください。