自分の子どもが幼児虐待の被害にあわないためにできること

2017/3/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

幼児虐待は、社会的地位、年齢、職業、性別を問わず、どんな大人でも加害者になる可能性があります。また、その加害者は、ベビーシッター、幼稚園・保育所の先生、スポーツのコーチなど、子どもをよく知る人物だったというケースも多く、身近にある危険として考えなくてはなりません。
この記事では、自分の子どもを幼児虐待から守るため、親としてできること、注意すべきことを解説していきます。

幼児虐待はどのように発生するか?

幼児虐待の加害者が、虐待の前に子どもを「グルーミング(手なずけ)」しておくケースもあります。グルーミングとは、虐待の加害者が、子どものためにプレゼントを買ってあげたり、何度も子どもに外に連れて行ってあげることで、自分を子どもにとって信頼できる人物として仕立てあげた上で、その子どものことを知ろうとすることです。
また、虐待の加害者は子どもと近づくために、親と仲良くするという手段をとったりします。

子どもに知らない人は危険だと教える

親ができる最善の行動は、「愛されている」「大事にされている」と子どもに感じさせることです。自分に自信を持つことができるようにしてあげながら、本人が嫌だと感じる状況を減らしてあげましょう。
知り合いの大人が、自分の子どもに強い関心を持っているようであれば、細心の注意を払ってください。たとえば、いつも子どものベビーシッターをやりたがったり、一人で外に連れ出したりしているなどです。
子どもには、いつも側についていること、話すことを信じていることを伝えてください。子どもは虐待について、ほとんど嘘をつくことはありません。
・門限を決め、子どもがどこにいるかを常に把握していることの大切さを教える
・決して子どもが一人で外へ出かけてしまうことのないようにする
・子どもに友達と一緒にグループでいることが安全だと伝える
・知らない人が話しかけてきたときには無視するよう子どもに教える
・もし大人が自分たちを恐がらせるようなことをしてきた場合には、大きな声を出して、すぐに安全な場所へ向かうよう教える
・知らない人の車には決して乗ってはいけないということを教える

子どもに自分の身体について教育する

早い段階から、自分自身の身体について教えておいてください。身体は自分だけのもので、ほかの人にみだりに触られてはいけないということを子どもに教えてください。
何が良いことで、よくないことは何か、子どもがきちんと理解できるよう、性教育は早い段階で始めるほうが良いでしょう。虐待を受ける子どもが、自分に何が起きているのかを理解できていないというケースもあります。
子どもは、大人に歯向かうことに恐怖感があります。もし大人に、不快になることされたり、恐がらせられたり、身体に触れてきた場合には、それに対して嫌だとはっきり言う権利があり、叫んで助けを求めることができるということを教えてください。

インターネット上の幼児虐待を予防する

インターネットのSNSやチャットは、虐待の加害者や小児性愛者が子どもを探すのに良い環境です。
だからといって、子どもにインターネットの利用を全面的に禁止するようなことはしないでください。インターネットは便利なツールです。もし利用を禁止してしまうと、子どもはどのようにしてインターネットを安全に利用するかを学ぶ機会を失ってしまいます。
その代わりに、子どもがインターネットで何をしているのかに関心を向け、子どものインターネットに関する振る舞いに変化が出ていないかを観察するようにしましょう。常にお子さんに目を向け、有害であると感じるウェブサイトを決して閲覧させないようにしてください。
また、子どもにチャットやSNSの持つ危険性について話してください。インターネット上で、自分の実名や住所、メールアドレスや電話番号などの個人情報を決して入力しないようにしておいてください。
その他に重要なこととして、子どもがまだ幼い場合、自分や自分の友達の写真を投稿させないようにしましょう。ほかの人の投稿するグループ写真に、あなたのお子さんが含まれて写っていることもあります。

おわりに:虐待の被害を事前に防ぐために日頃から注意する

もし自分の子どもや、近所の子どもが虐待にあっている場合は、すぐに警察に通報してください。児童相談所全国共通ダイヤルなど、専門・支援機関に相談することもできます。
ですが、虐待の被害を事前に防ぐためには、普段から子どもに注意することを教えておくことも大切です。いつ被害にあうかは予測できません、日頃から虐待にあわないように注意しておくことが重要です。

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