記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/6/22 記事改定日: 2019/8/5
記事改定回数:2回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
妊娠検査薬で陽性か陰性よくわからない色が出ると、混乱や期待の入り混じった複雑な気持ちになりますよね。今回はそんな、妊娠検査薬で度々現れるうっすら薄い線「蒸発線」が現れた時の特徴や判断方法について解説します。
妊娠検査薬の判定で、線は表示されたけれど色調が使用説明書よりも薄かった、という場合がよくあります。この判定窓に現れる薄い線を「蒸発線」と呼びます。
蒸発線とは、検査の際にかけた尿が時間とともに蒸発し、濃縮された成分がキットに残ることで、うっすらグレーの線が浮き出る誤診反応のことです。一般的な妊娠検査薬の判定は、尿をかけてから1分前後にわかるようになっているため、もしこの反応が検査後10分以上経ってからのものであれば、誤診の可能性が高くなります。
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妊娠検査薬で陽性反応が出る場合、一般的にははっきりとした棒状の線が現れます。陰性の場合は何も現れません。
しかし、蒸発線の場合はぼんやりしたグレーの線で、光の下や妊娠検査薬を斜めにするとなんとか見える程度です。したがって、薄くて細い線だったり、何色かきちんと判別できない色だったりしたときは蒸発線の可能性があります。
尿の水分が妊娠検査薬にしみ込んでいく過程で、一時的に薄い線が浮き出た後、所定の判定時間になると消えることがあります。この一時的に浮き出た色がなんとなく見える、という感じだった場合、蒸発線の可能性があります。
判定時間をかなり過ぎてから薄い色が現れることがあります。この場合、判定時間内に反応がないということはhCGの量が基準値に達していないということなので、まずその時点で陰性と判断とされます。
ただし、妊娠成立直後の場合もhCGの量は少ないため、時間が過ぎてから徐々に薄い線が現れることがあります。このような場合は、1週間ほど日をあけて再検査をしましょう。
時間内に判定が出たものの、陽性反応の見本とは違ううっすらした色の線が残る場合は、陽性反応が小さすぎる為に判断が出来ない場合と、蒸発線の場合の2つがあります。この場合、陽性の可能性も完全には捨てきれないので、数日空けてから再検査してください。
妊娠検査薬で薄い線が現れたときは、検査する時期が早すぎたり、きちんと検査出来ていない可能性があるので、3日ほど経ってから再検査をしてみましょう。基本的には、月経予定日1週間後に正しい方法で検査をすれば、陽性または陰性の結果が正確に出るようになっているので、慌てずに再検査してみることが大事です。