記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/4/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
個人差はあるものの、更年期や更年期障害は多くの人に訪れるものです。
今回は更年期による症状中でも悩んでいる人が多い「ホットフラッシュ」と「薄毛」への対処法をお伝えします。
ホットフラッシュは更年期に多くの人が経験する症状のひとつで、急に体が熱くなる、動悸、ほてり、発汗(2~4分ほど続く)、脈拍の増加などがみられます。
手軽にできる対策としては以下のような方法があります。
更年期のもうひとつの大きな悩みである薄毛は、更年期によるホルモンバランスの乱れが関係しているため避けることは難しいですが、以下のような方法で頭皮や髪の毛の状態を良好に保つことである程度予防することができます。
減少したエストロゲンを補充し、更年期による薄毛を改善する治療法です。
このホルモン療法は更年期障害としてあらわれるさまざまな症状の改善・治療に使われています。
頭皮をマッサージして頭皮の血行を改善する方法です。原因となるホルモンバランスの乱れに直接的に働きかける方法ではないものの、頭皮血行を良くして髪の毛が抜けにくく・生えやすくするなどの効果が期待されています。
強いストレスはホルモンバランスに影響を与えるので、更年期の症状を助長する可能性があります。生活する上でストレスをゼロにするのは難しいことですが、下記のような方法でできるだけ解消するようにしましょう。
生活習慣が乱れていると、ホルモンバランスがさらに不安定になりがちです。特に、偏った食生活・睡眠不足・運動不足は体にとってストレスがかかりやすくなる要因なので、できることから改善していきましょう。
また、タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させて血行を悪くする働きがあるので、喫煙をしている場合はタバコをやめるようにしましょう。
更年期障害は女性ホルモンの一種「エストロゲン」が減少することで起こるため、エストロゲンと似たような働きをする栄養素を補うと症状が緩和しやすくなります。
そこでおすすめなのが大豆に含まれるイソフラボンを摂ることです。大豆イソフラボンにはエストロゲンに似た作用があるため、更年期の症状を抑える効果が期待できるからです。
納豆、味噌汁、豆腐などの大豆製品使ったメニューが多く、大豆イソフラボンを摂取しやすい和食中心の食生活に変えてみましょう。
大豆イソフラボンの理想的な摂取量は1日に40g前後といわれており、これは〈納豆1パック、豆腐1丁、豆乳およそコップ1杯分〉に含まれています。
大豆製品以外にも更年期の症状を和らげる食べ物があります。
更年期対策のための運動は、基本的には楽しんで行えるものであれば種類は問いません。ですが、ウォーキング、サイクリング、ヨガなどの有酸素運動が更年期障害の症状を軽くする効果があることがわかっているので、有酸素運動がおすすめです。
運動の頻度については、週3~4日・1日当たり30~60分ほど取り組むのが理想的ですが、自分の体調や体力と相談して無理のない範囲で取り組みましょう。
今回は更年期による症状の中でも特に多いホットフラッシュや薄毛の対策を中心にお伝えしてきましたが、いかがでしたか? お悩みの場合は、今回ご紹介した方法をぜひ参考にしてみてください。
また、更年期には個々の症状に応じた対処をすることももちろん大切ですが、生活習慣を見直し・改善することで、更年期の原因でホルモンバランスの乱れを助長しないことがポイントです。