記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/5/28 記事改定日: 2018/7/24
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
不妊治療を始めるとき、仕事を辞めて治療に専念したほうがいいのか、それとも仕事を続けながら治療したほうがいいのかと迷ったことはありませんか?この記事では、不妊治療をスタートするにあたって、仕事を続けるメリットとデメリットや、仕事を続ける場合にどんな準備が必要かを解説したいと思います。
不妊治療をするにあたり、仕事を辞めるメリットとして以下の4つを挙げることができます。
しかし、不妊治療にはお金がかかるため(治療法によって差はあるものの、平均すると140万円ほどかかると言われています)、経済的な負担のことを考えると、一概に仕事を辞めたほうがいいとは言いがたいのも確かです。
不妊治療は月経や排卵日をもとに行われます。月経や排卵日はそのときになってみないとわからないため、状況によっては打ち合わせの予定や大事な会議が入っていたとしても、仕事を休んで通院しなければならないことがあります。
不妊治療を始めると、予定が入っていても急に治療が始まって仕事を休まなければならなかったり、治療で体調が悪くなったりすることもあります。このため、不妊治療と仕事を両立させるためには、上司や同僚などの協力が欠かせません。
不妊治療を快く応援してもらうためにも、治療のことを上司や女性の先輩など、話しやすい人に伝えましょう。その際、ただ治療することを伝えるのではなく、治療に行く頻度や、急に休んだ場合のフォローなど、治療中でもできることや、どんなことを助けてほしいと思っているかなど、できる範囲で伝えましょう。
そして、病院は職場に近いところにすると、昼休みや半休をとって通うこともできると思います。平日でも遅くまで受診できるところや、土日祝日もあいている病院を選ぶと、仕事に及ぶ影響を小さくすることもできると思います。ただ、病院にも相性がありますので、行ってみて「合わないかも」と感じたら、別の病院に移ることをおすすめします。
不妊治療は多くの医療費と時間が必要となります。特に女性の場合、性周期に合わせて通院を続けなければならないことも多く、仕事をしている人では通院のために休みを取ったり早退が必要になることも少なくありません。
不妊治療に理解のある職場であれば、通院のため仕事内容に融通をきかせてもらえることができるかも知れません。しかし、不妊治療を続ける女性の中には、休職や退職せざるを得ないケースも多々あります。
不妊治療が一般的になりつつある現在では、様々なサポート制度が導入されている企業もあります。また、自治体からは不妊治療の医療費助成金が交付されるため、万が一休職をしても安心して治療が続けられるようになっています。
このような制度を上手く活用しながら、仕事も不妊治療も両立させてみましょう。
不妊治療を始めると、急に仕事を休まざるを得なくなったり、打ち合わせや面会の約束があってもキャンセルしなければならないことが出てくると思います。こうしたときに適切なサポートを受けられるよう、治療が始まるとどんな業務が難しくなるかや、どんなときに助けてほしいかなどを伝えるようにしましょう。これにより、仕事はもちろん、治療も安心して取り組めると思います。
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