記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/5/19 記事改定日: 2018/7/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
不妊検査は、妊娠ができない原因を調べるために行う検査です。不妊検査で原因がわかれば、的確な治療ができ、より早く妊娠することが可能になります。しかし検査と聞くと、不安なことや分からないことが色々と出てくるでしょう。
ここでは、不妊治療の初診や検査方法や費用について解説します。
一般的には次のようなことが聞かれます。
以上のような問診は今後の診療、治療方針のもとになるため、正確に答えましょう。また、診察日に生理が重なった場合には、前もって医師に伝えるようにしてください。その他気になる点などあれば気軽に相談してみましょう。
腟や子宮、卵巣の状態、痛みの有無などを検査します。検査の際に緊張して力むと、痛みを感じてしまうこともあるので、リラックスして受けましょう。
子宮や卵巣の詳しい状態を検査します。腟にプローブという棒状の器具を入れる際には、体の力を抜くようにしてください。また、必要に応じて細胞診、おりものの細菌検査、クラミジア、淋菌検査などが行われる場合もあります。
主に、ホルモン検査、感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVなど)などを調べるために行います。
クリニックの採精室やトイレでマスターベーションをしてもらい、精液を採取します。クリニックでの採取に抵抗がある場合は、自宅で採取して持参することも可能です。
その際は、検査の2時間以内に採取をしたものを、人肌程度の温度で持っていきましょう。精液は毎日新しく作られるため、体調によりその状態が変わります。例えば、睡眠不足や疲労、二日酔いや風邪の症状があるときに検査をすると、精子の減少や運動率の低下があると判断されてしまいます。もし、悪い結果が出てしまった場合は、後日体調のいいときに再検査を受けてみましょう
初診時に何を持っていっていいのか分からない場合や病院からの指定がない場合は、以下のものを持っていくといいでしょう。
内診で診察を受けると、おりものや出血が起こることや、洗浄することによって濡れてしまうこともあるので、おりものシートを持っていくと便利です。また筆記用具があると、医師に聞いたことや気になることなどをメモすることが出来ます。スマートフォンをお持ちの方はメモ帳のかわりに使うのもいいでしょう。
不妊治療は多額の費用がかかることがあります。
不妊治療の費用は、その治療の程度によって大きく異なります。不妊治療を行うには、まず血液検査や超音波検査、精液検査などを行う必要がありますが、これらの多くは保険適応にならないため、診察料などを含めて2~3万円ほどかかります。
また、まず行う不妊治療は超音波で排卵の状況を確認したり、基礎体温を見ながら性行為のタイミングを計るタイミング療法ですが、医療機関によって差がありますが、一周期につき5千~2万円ほどかかるのが一般的です。
また、さらに医療の介入を必要とする不妊治療として、人工授精や体外受精がありますが、これらの治療は一回当たり、それぞれ3万円、50万円ほどかかるのが相場です。
非常に高額な治療になりますが、43歳未満の女性の場合には、人工授精や体外受精、パートナーが精子を採取するための手術などを行う場合には医療費の助成を受けることができます。お住いの自治体によって詳細は異なりますが、一回の治療のうち、初回では30万円、二回目以降では15万円までが助成されます。
当てはまる人はお住いの自治体に問合わせ、助成金を申請するようにしましょう。
不妊治療を始めることは、なかなか思い切れないとスタートできませんが、問題があるときや心配なことがある場合は、不妊治療クリニックできちんとした検査を受け、必要な場合は治療を受けましょう。
初めての不妊治療は不安もたくさんあると思いますが、夫婦2人で病院に行って旦那さんと一緒に行き、医師に相談してみましょう。