記事監修医師
前田 裕斗 先生
2025/9/18
記事監修医師
前田 裕斗 先生
不眠は増加傾向にあり、現代社会において重要な課題になっているといえるでしょう。不眠にはさまざまな原因が考えられますが、更年期による変化で起こる可能性もあります。この記事では、更年期による不眠の特徴と、不眠などの「更年期の症状」が起こったときの医療機関の受診について解説していきます。
不眠は更年期障害の代表的な症状であり、女性ホルモンの急激な低下による自律神経の乱れがおもな原因と考えられています。自律神経の乱れると、睡眠に関係する「間脳」に影響が及び、不眠症状が引き起こされると考えられていますが、更年期による心身の変調・ストレスなどが不眠を引き起こすこともあります。不眠のおもな自覚症状として、以下が挙げられます。
男性更年期障害では、自律神経失調症・泌尿器系の問題・精神症状などが現れることがあり、不眠も男性更年期障害の代表的な症状になります。男性更年期障害のおもな原因は、加齢に伴うテストステロンの減少であり、ここにストレス・過労・ビタミン不足・ミネラル不足などが複合的に組み合わさることで、男性更年期障害が引き起こされると考えられています。なお、男性更年期障害の発症には性格も関係する場合があり、以下の特徴がある人は症状が現れやすいといわれています。
不眠をはじめとする更年期障害の症状は、医療機関で適切な治療を受けることで緩和する可能性があります。症状が重く、日常生活に支障をきたしているときなどは、悩みを抱え込まず早めに受診することをおすすめします。不眠にも原因・症状が複数考えられるため、医療機関に相談したうえで適切な治療を受けるほうが良いでしょう。また、高血圧・心臓病・甲状腺疾患・メニエール病などのように、更年期障害と似た症状が現れる疾患もあります。このような疾患と区別するためにも、まずは医療機関を受診するようにしましょう。
不眠をはじめとする更年期障害による症状は、漢方薬で緩和ができる可能性があります。ただし、漢方薬は飲みあわせ・体質などにより期待する効果が得られない場合もあるため、市販の漢方薬は医師・薬剤師に相談してから購入するようにしましょう。基本的には、漢方薬に詳しい医師に、処方について相談することをおすすめします。
不眠は更年期障害の代表的な症状になりますが、不眠にはさまざまな原因があり、更年期以外の原因が複合的に影響している可能性もあります。更年期障害に似た症状を引き起こす疾患もあるため、これらの疾患と区別するためにも、まずは医療機関を受診することをおすすめします。なお、女性だけでなく男性更年期障害でも不眠が起こる可能性があります。