記事監修医師
工藤内科 副院長 工藤孝文先生のスマホ診療できるダイエット外来
工藤 孝文 先生
アイスクリーム頭痛(Ice-cream headahe)とは、アイスやかき氷、シャーベットなどを食べたときに「キーン」と頭が痛くなる現象です。暑い日についついアイスクリームを多めに頬張ってしまい、思わず頭を抱えてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
今回は、アイスクリーム頭痛の原因と対策を紹介していきますので参考にしてください。
アイスクリーム頭痛とは、冷たいものを食べたときに起こる頭痛です。一般的には「キーン」や「ズキン」とした痛みと表現されますが、痛みの強さや持続時間、痛みが起こる部位には個人差があります。
アイスクリーム頭痛は正式な医学用語であり「冷たいものの摂取または冷気吸息による頭痛」とも呼ばれています。
アイスクリーム頭痛が起こる原因は完全に明らかになっていませんが
現在のところ、この2つが有力といわれています。
この2つはどちらも信頼性がある原因とされ、どちら一方だけでなく同時に起こっていることもあると考えられています。
いずれにしても、急激な冷たさや温度変化がきっかけになっている可能性が高いことは間違いないでしょう。
血管・神経のどちらが原因になるとしても、アイスクリーム頭痛のトリガーになるのは「急激な冷たさ」です。
頭痛を防ぐには、まずは時間をかけて、ゆっくり味わうように食べるようにしましょう。一口の量を少なくしてゆっくり溶かしながら味わうことで、口の中の温度変化も緩やかになり、のどを通過するアイスクリームの量が少なくなるので、のどへの刺激も抑えることができます。
また、温かい飲み物を飲むことで、急激な反応を抑えることができると考えられています。
アイスクリーム頭痛は誰にでも起こる生体反応なので、完全に防ぐことは難しいです。
もし頭痛が起こってしまったら、こめかみや額など、頭痛が起こった部位を冷やすと痛みが治まりやすくなるといわれています。氷や保冷剤、手に持ったアイスクリームの容器でもかまいませんので、冷やしてあげましょう。
ただし、痛みの治まり方には個人差があり、必ず治まるとはかぎりません。まずは食べるのを止め、安静にするようにしてください。
繰り返しになりますが、アイスクリーム頭痛は誰にでも起こる生体反応であり、体に悪影響があるものではありません。5分以上続くことはないので、頭痛薬を飲む必要はないです。
もし、5分以上痛みが続く場合や頭痛以外の症状(しびれや麻痺など)があるときは、何らかの病気や片頭痛など、他の原因による頭痛の可能性があります。薬で痛みを抑えるのではなく、早めに病院を受診し検査してもらいましょう。
アイスクリーム頭痛は、口の中やのどが急激に冷やされることで起こる頭痛です。誰にでも起こる生体反応なので完全に予防することは難しいですが、ゆっくり味わうように食べることで起こりにくくすることはできます。
アイスクリーム頭痛自体は問題がない現象ですが、5分以上頭痛が続く場合や頭痛以外の症状が併発しているときは、アイスクリーム頭痛ではなく他の原因が隠れている可能性があります。そのようなときは早めに病院を受診し、異常がないか確認しましょう。