更年期のイライラの原因は? 男性更年期にもイライラは起きる?

2018/6/5

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

「更年期になるとイライラしやすくなる」と言われますが、なぜ更年期だとイライラするのでしょうか?その原因や、男性でも更年期にイライラが起こるのかなどについて解説します。

更年期にイライラする原因は?

更年期症状のイライラは、主に女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が急激に減り、ホルモンバランスが乱れることに心身が影響を受けて起こります。エストロゲンには女性の身体的な健康を維持するだけでなく、気持ちを安定させる作用もあると言われているため、不足するとイライラや感情を抑えられなくなってしまうのです。

また、ホルモンバランスが変化して更年期症状が出る40~50代は、家庭や仕事のあらゆるシーンで周りから頼られることも増え、若い頃よりもストレスを受けやすくなります。更年期に日常的なストレス・緊張が加わることで、ホルモンバランスに加えて自律神経の働きにも乱れが出て、さらにイライラを加速させてしまう傾向もあります。

更年期のイライラは男性にもある?

女性のものとイメージされがちな「更年期によるイライラ」ですが、実は男性にも更年期症状の一種として、イライラなど精神的な症状が見られるケースがあります。

男性の場合は、テストステロンという男性ホルモンの分泌量が低くなり、女性と同様にホルモンバランスが乱れることで、精神的に不安定になりやすくなると考えられています。

テストステロンには、抗うつ効果のある一酸化窒素を作り出したり、ストレスを軽減する効果があるとされているため、この値が減るとイライラしやすくなってしまうのです。

更年期のイライラは薬や漢方薬で治療できる?

更年期のイライラは、適切な治療を行えば改善が可能です。具体的な更年期の治療法としては「ホルモン補充療法(HRT)」「抗うつ薬の服用」「漢方薬の服用」の3つがメインになっていきます。

以下に、更年期の代表的な3つの治療法と使用される薬について、期待できる効果を簡単にまとめましたので、参考にしてください。

ホルモン補充療法

エストロゲンを主成分にしたホルモン剤を飲み薬や貼り薬で投与し、不足した女性ホルモンを補充することで精神状態を安定させ、症状の改善を目指します。

抗うつ薬の服用

イライラが特にひどい場合は、抗うつ薬、抗不安薬など向精神薬を服用することで、イライラや不安などの精神症状の早急な改善を目指します。

漢方薬の服用

個人の体質・体格・体調に合わせ、さまざまな効果のある漢方薬を組み合わせたものを服用し、心身の調和がとれるようにして症状の改善を目指します。

更年期のイライラ対策に、食べ物やアロマは効くの?

簡単に行える更年期のイライラ対策として「イライラ予防に効果的な食べ物を意識して摂る」「アロマテラピーを上手に活用する」の2つが挙げられます。

以下に、イライラの予防と緩和に効果的なカルシウムとビタミンを多く含む食べ物をご紹介しますので、意識してたくさん摂るようにしてください。

気持ちを安定させる効果のある、カルシウムを豊富に含む食べ物

牛乳、チーズ、小魚類  など

ストレスを緩和する効果のある、ビタミンを豊富に含む食べ物

グレープフルーツ、イチゴ、キウイ  など

アロマテラピー

イライラの緩和やリラックス効果の高い「アロマテラピー」もおすすめです。
ぬるめのお湯を入れたマグカップにアロマオイルを一滴垂らしたり、ハンカチに一滴オイルをしみこませておくだけでも、簡単なアロマテラピーが楽しめます。

リラックス効果の高いイランイランやグレープフルーツ、ラベンダーなどを中心に、自分の好みにあわせて落ち着ける香りを使うと良いでしょう。

ただし、イライラや不安などの精神症状が日常生活に支障をきたすほど辛い場合は、我慢せずに婦人科・心療内科・精神科などを受診して、専門医に相談してください。

おわりに:女性・男性のどちらも、更年期にイライラの症状がでることがある

更年期の主な原因は「加齢によるホルモンバランスの変化」であるため、性別を問わず、更年期症状は誰にでも起こり得るものです。特にイライラ・不安などの精神症状は、男女ともに起こりやすい更年期症状の一種とも言われています。食べ物やアロマテラピーなど、日常的な対策でも予防と症状の緩和が可能ですが、やはり病院で処方してもらう薬や漢方薬の方が効果的です。症状が辛いときは無理せず、専門医に相談しましょう。

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