予防接種と運動について ― 激しい運動をしてもいいのはいつから?

2018/5/1

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

予防接種をした直後、サッカーやマラソンなどの激しい運動をしても大丈夫でしょうか?今回の記事では、接種から何時間後なら運動を再開していいのかや、予防接種と運動の関連性について解説します。

予防接種当日に運動しても大丈夫?

予防接種の後は、体には特に変化がないとしても、激しい運動は避けるようにしてください。

激しい運動とは、マラソンやサッカー、水泳などの運動量が多く息の切れるようなものを長時間おこなうことをいいます。歩いたり自転車に乗ったり買い物に行くなど、日常生活のなかでおこなわれる軽い運動であれば問題はありません。あえて体を動かすようなことはせず、普段通りに過ごしましょう。

予防接種後、激しい運動をしていいのはいつから?

予防接種を受けた後、24時間経っても何も異常がなければ副反応が出る可能性は低いと考えられています。予防接種当日は日常生活レベルの活動に抑えておき、一般的に激しい運動は予防接種から24時間を過ぎてからにしましょう。

ただし自己判断はせず、予防接種当日でなくとも翌日などに激しい運動の予定がある場合には、しっかりと医師に確認すると良いでしょう。医師の判断にもよりますが、必ずしも24時間あけなくてはいけないこともないといわれています。

予防接種当日の激しい運動がダメなのはなぜ?

予防接種後には、副反応が出る可能性があります。副反応とは予防接種によって体がウイルスに感染したと勘違いして、炎症などの免疫反応を起こすことです。

具体的な症状には発熱、悪寒、頭痛、倦怠感、悪心、嘔吐、下痢などがあり、注射部位が腫れたり痛んだりする場合もあります。腫れや痛みは2~3日、長くても1週間程度で治まるでしょう。

しかし予防接種後に激しい運動をしてしまうと、この副反応が運動による疲れなのか副反応によって引き起こされているものなのか見分けがつかなくなってしまいます。また、運動によって体が疲れてしまうとうまく抗体が作られず、抗体がつくられないと感染を予防できない可能性も考えられます。

さらに、運動をして血行が良くなると、ワクチンが効きすぎたり効果が早く切れたりすることもありますので、運動の予定がある場合には予防接種をずらすか、医師にその旨を伝えてから予防接種をおこない、予防接種当日は体を休めましょう。

そして、まれに予防接種の成分によって引き起こされるアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こす人もいます。アナフィラキシーショックは通常接種後30分以内に起こる可能性が高いため、接種後30分間は何があっても平気なように医療機関内で安静にしていてください。

おわりに:予防接種をする日は安静に

予防接種の効果をしっかり受けるために、予防接種をした日は安静にするのが望ましいです。運動によってさらに体が疲れると、副反応があらわれやすくなります。そのため、予防接種後も前も体調管理をおこなうことが大切です。

なお、激しい運動以外にも、大量の飲酒は避けてください。予防接種当日の飲酒は少量に留めましょう。

この記事に含まれるキーワード

アナフィラキシーショック(9) 予防接種(50) 副反応(10) 激しい運動(1)