ライブや日常生活の音で難聴に!?聴力の低下を防ぐためのポイント①

2017/3/23

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

いま、若者の間で難聴が増えているってご存知ですか?

イヤホンをつけて音楽を聴いたり、音楽ライブやフェス、クラブに行ったり・・・
大音量にふれる機会が多いことが原因で
聴力が低下してしまったのではないかと考えられています。

では、難聴を防ぐにはどんなことに気をつければいいのでしょうか?
今回の記事から2回にわたって、
「聴力の低下を防ぐためのポイント」をご紹介していきます!

難聴の原因は?治療はできる?

ほとんどの難聴の原因は、内耳の小さな有毛細胞の損傷によるものです。
あまりにも多くの騒音にさらされることで引き起こされることがあります。

聴力を低下させる具体的なシチュエーションとしては、
・クラブでスピーカーの近くに立ち続ける
・銃声や花火などで瞬間的に爆発的な音を聞いた
・うるさい場所で仕事をし続ける
・音楽を大音量でたくさん聞く
などがあります。

なお、難聴は一生続きます。騒音による難聴の場合、基本的には聴力が元に戻ることはありません。

難聴を防ぐための基本的なポイント

騒音が原因の難聴を防ぐためには、「大きな騒音を避ける」ことが重要です。
これまで、難聴や聴力の低下は、道路工事作業などうるさい場所で働いている人に多い現象でした。しかし、健康や安全面の規則を厳しくし、耳の保護具を身につけさせることによって聴覚への危険は減少するようになりました。

つまり、難聴の原因である大音量から耳を守るには、
・再使用可能な耳栓を着用すること
・スピーカーから離れ、一番うるさい場所から定期的に離れて休憩すること
が基本的なポイントです。

日常生活の音で難聴に!?デシベルをチェックしよう

聴力低下を防ぐ鍵は「いつもどれくらいの音量にさらされているかを知ること」です。

以下は、デシベル(dB)で測定される典型的なノイズレベルのガイドです。

数値が高いほどノイズは大きくなり、105dBを超える音を毎週15分以上聞き続けると聴力が損なわれる可能性があります。
しかし、80dBから90dBのような低レベルの音量でも、毎日何時間も聞き続ければ恒久的な損傷を引き起こすことがあるので注意が必要です。

下記のガイドを参考に、聴力低下をもたらす大音量を回避しましょう。

・通常の会話:60~65dB
・交通量の多い通り:75~85dB
・交通量の非常に多い通り:85dB
・フォークリフト車:90dB
・ドリル:98dB
・バイク:100dB
・映画のアクションシーン(ものによる):100dB
・ディスコやナイトクラブ/クラクション:110dB
・MP3プレーヤーで大音量の音楽を聴く:112dB
・チェーンソー:115-120dB
・ロックコンサート/救急車のサイレン:120dB

聴力低下の恐れがあるのは何デシベル?

「どのくらいの音量なのか」「どのくらいの時間聞き続けるのか」という2つの要因によって聴力低下のリスクは異なりますが、専門家によると、80~85dB以上の音を長時間聞き続けると難聴になる恐れがあるそうです。

大音量の音楽を聞いた後、耳鳴りがしたり、聴覚が鈍ったりすると、聞いていた音があまりにも大音量だったか、長時間聞き続けたということになります。しかしこのような症状がなくても、聴力は低下している可能性があります。

大音量の音楽を聞いて耳が痛くなる場合は、すぐに部屋を離れるか音量を下げましょう。ノイズ測定装置がないと正確な騒音レベルは測れませんが、目安としては、その音量の中で2メートル先にいる人に叫ばないと話せないようなら、その音量は聴力にダメージを与えるレベルだと考えられます。

大音量の音楽はどれくらい聴いて大丈夫?

音のボリュームによります。わずか数デシベル増えるだけで、聴力へのリスクが劇的に増すことがあります(3dB増加すると音のエネルギーは倍増し、聴いてもいい時間は半分になります)。

たとえば、ダンスフロアで100dBの音を15分間聴くのと、95dBの音に45分間聴くのでは、耳には音のエネルギーもダメージも同じです。つまり、長く音楽を聴きたいときは、音量を小さくする必要があるのです。

おわりに

聴力の低下を防ぐためには、「大きな音にふれる機会を避ける(減らす)」ことがとても大切です!騒音が原因で引き起こされた難聴は治療が困難なため、本当に難聴になってしまう前に騒音がある場所をできるだけ避けたり、対策を練ることが重要です。

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