記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/7/12 記事改定日: 2019/8/29
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
授乳する時期によくあるトラブルのひとつに乳腺炎があります。乳腺炎は軽いものから重度なものまで段階によって症状もさまざまで、悪化すると発熱したり、激痛によって寝込んでしまうこともあります。以降では、乳腺炎の正しいマッサージ方法や注意点について解説します。
乳腺炎とは、母乳が出る乳管が詰まって赤みや痛みなどがみられる症状です。授乳を開始してから6~12週間ぐらいに発症するのが一般的ですが、12週目以降に発症することもあります。
乳腺炎になったら、マッサージをして乳腺の詰まりをとるのが効果的です。お風呂に入ると血行がよくなるので、乳腺が開いてつまりがとれやすくなります。しこりの部分を乳頭の方に動かすようにマッサージするのがポイントです。
もしマッサージがうまくできなくても、血行をよくするだけで詰まりの解消が促されることもあります。なお、乳房が発熱しているときは痛みを感じる場合があるため、マッサージしないでください。
乳腺炎になったとき、自分でマッサージを行うことについては賛否両論あります。というのも、「揉み返し(マッサージを受けた翌日や数時間後に来る痛み)」で症状を悪化させてしまうことがあるからです。乳腺炎のときも、間違った方法でマッサージすると症状が悪化する恐れがあります。自分でマッサージを行う際は、炎症を起こしている部分は避け、なるべく優しくもみほぐすようにしましょう。
もし熱を帯びているときや激しい痛みがある場合は、母乳外来に行ったり、助産師や看護師に相談するなど、プロにお任せするのをおすすめします。母乳外来では助産師や看護師がマッサージをして古くなった母乳の排出を促してくれます。
なお、病院で母乳マッサージを受ける場合は、初回で5000円前後かかります。数回通う場合は次の費用から1000円と病院によって異なるので、心配な場合は病院に確認してから行きましょう。