男の子?それとも女の子?妊娠中に赤ちゃんの性別を判定する方法!

2017/3/23 記事改定日: 2019/9/2
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

昔は「男の子かな?女の子かな?」とワクワクしながら頭を悩ませたり、「早く性別がわかれば、ベビー用品を早く用意できるのに…」と思ったりする妊婦さんが多かったと思います。でも、今は検査でお腹の赤ちゃんの性別を知ることができます。この記事では、赤ちゃんの性別を知る方法や、いつから知ることができるかを解説します。

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赤ちゃんの性別はいつ、どうやって決まる?

赤ちゃんの性別は、精子が卵子に受精した時点で決まっています。

受精卵には染色体が23対、計46本あります。染色体のうち、23本が母親、もう23本が父親からきたものです。この中に、性染色体と呼ばれる、性を決定する染色体が1対(2本)あります。母親由来の性染色体は常にXですが、父親由来の性染色体はXかYです。

卵子を受精させた精子がX染色体を持っていた場合はXX受精卵になり、女の子になります。一方、精子がY染色体を持っていた場合はXY受精卵となるため、男の子になります。

妊娠中に赤ちゃんの性別を判定するには?

赤ちゃんの性別の主な判定方法として、病院での検査(検査によっては実施していない病院もあります)と自宅でチェックできるキットがあります。

病院での検査方法

NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査、または新型出生前診断)
妊娠9週目になると、NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査、または新型出生前診断)と呼ばれる簡単な血液検査で赤ちゃんの性別を知ることができます。研究によると、性別判定の正確性は99%以上で、さらに赤ちゃんの染色体異常(ダウン症など)のリスクを知ることも可能、と言われています。
NIPTは高齢出産や先天性欠損症のリスクが高い母親に推奨されている検査で、器具の挿入などを伴わないため、母体や胎児への影響もほとんどありません。「赤ちゃんの性別だけでなく染色体異常も知りたい」という方は、NIPTの実施について医師に相談してみるといいでしょう。
CVS(絨毛検査)と羊水検査
CVS(絨毛検査)と羊水検査は、どちらも器具の挿入を伴う診断検査です。CVSならば10週目、羊水検査ならば15週目と、比較的早期に遺伝構成の分析や染色体異常の選別が可能です。
ただし、器具の挿入を伴うため、わずかに流産の危険性が上がります。「赤ちゃんの性別が知りたいだけ」という方にはおすすめしづらいもの、医師にいずれかの検査を受けるように勧められた場合や、どうしても性別が知りたい場合は、100%正確な性別を知ることができます。
超音波検査
妊婦検診では超音波検査(エコー)が行われるので、妊婦にとっては身近な検査です。母体にも胎児にも悪い影響を与えません。基本的には妊娠18~22週目の間に行われます。CVSや羊水検査ほどの精度はありませんが、各部位が正常に成長しているか胎児の体をチェックしながら、画面に映った性器の形に基づいて性別を確認します。ただ、性器が画面にうまく映らなかったり、看護師が見間違ったりすることがあります。

性別判定キット

「NIPTもCVSも羊水検査も受ける予定がないし、超音波検査まで待てない」という人には、「性別判定キット」という方法があります(ネット通販で購入可能です)。尿で検査するものや血液で検査するものなどさまざまですが、いずれも尿中のテストステロンや男性特有のDNAの有無で性別を判断します。

ただ、性別判定キットは必ずしも正確なものではありません。「妊娠初期でも90%わかる!」などと謳う製品も出ているかもしれませんが、過信しないよう気をつけてください。

おわりに:赤ちゃんの性別を知る方法はいくつかある。自分に合う判定方法を選ぼう

NIPTや羊水検査といった病院での検査や性別判定キットなど、妊娠中に赤ちゃんの性別を知る方法は実はたくさんあります。それぞれ検査可能な時期や正確性、リスクは異なるので、医師と相談しながら自分に合った判定方法を選びましょう。

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