緑内障の症状は、急性と慢性とで違う?

2018/8/1

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

日本人の失明原因1位の病気をご存知でしょうか?それは「緑内障」です。緑内障の患者数は年々増えているのにも関わらず、どのような病気かあまり知られていないのが現状です。今回は、「急性緑内障」と「慢性緑内障」の違いや特徴などについて解説します。

急性緑内障の症状は痛みがあるの?

「緑内障」は、眼圧が高くなることによって視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気です。日本では毎年2000人以上が緑内障がもとで失明しているとされており、先天的な視覚障害を除けば、日本で最も多い失明の原因です。

緑内障には、急性緑内障(閉塞隅角緑内障)と慢性緑内障(開放隅角緑内障)があります。急性緑内障は、房水を排出する「隅角(ぐうかく)」が急に閉じることにより眼圧が急上昇するのが特徴で、目の激痛や頭痛、吐き気などの症状が現れます。失明のリスクが高く、脳の病気との判別が難しい病気ですので、異常を感じた際は救急で受診するようにしましょう。

慢性緑内障の症状には気づきにくい?

慢性緑内障は年月をかけて視野の暗点や狭窄が大きくなる病気です。片方の視野が欠けても、もう一方の目が補うため、症状に気づかない人が多いとされています。眼圧をチェックすることで、慢性緑内障の視野の欠けが発見することができますが、根本的な原因は未だ判明していません。
また、眼圧は人により異なるため、10〜21mmHgの正常眼圧の基準内でも、その人にとっては眼圧が高い場合があり、視神経に異常をきたしている可能性があります。

緑内障で虹が見える!?

緑内障を患っていると、虹が見えることがあります。これは、眼内でなんらかの原因により光が乱反射を起こしているものと考えられており、虹視症(こうししょう)と呼ばれています。
角膜に傷がついていたり、角膜が炎症を起こしてむくんでいたりすると目の中で乱反射が起こり、虹視症が現れます。

虹視症が起こる原因

  • 角膜に傷がついている
  • 角膜が炎症を起こしむくんでいる
  • 眼圧が高くなり、むくんでいる
  • 目やに
  • 結膜炎

その他にも、原発閉塞隅角緑内障の場合、激しい目の痛み、頭痛、嘔吐の大発作が起こる前に小発作を起こすことがあり、その小発作の一つとして、虹視症が現れることがあります。小発作を放置せずに、早めに眼科を受診することで大発作の予防をすることができます。

おわりに:緑内障は早期発見・治療が大切

緑内障の治療は、基本的には病気の進行を遅らせることが目的となります。残念ながら、いったん損なわれた視神経は回復できないので、これ以上悪くならないよう、進行を食い止めたり、進行を遅らせたりするしかないのです。そのため視神経の障害が少ないうちに病気を発見し、治療を始めることが重要で、それこそが失明を回避するための方法となります。

自覚症状がない場合でも、40歳を過ぎたら、定期的に眼底検査を受けるようにしましょう。また、血縁者に緑内障にかかった人がいる場合には特に早めに受けることをおすすめします。

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