記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/5/11 記事改定日: 2019/7/24
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
風邪のときにひどい頭痛に見舞われたり、もともとの頭痛がひどくなったとき、風邪薬と頭痛薬の併用を考えたことはありませんか?今回はそんな方に向けて、風邪薬と頭痛薬の併用に関しての注意点をお伝えしていきます。
頭痛持ちの人が風邪をひいたとき、あるいは風邪で頭痛がひどいとき、風邪薬と頭痛の鎮痛薬を併用しようと考える人もいると思いますが、基本的には市販の風邪薬と鎮痛薬の併用は控えてください。
これは市販の風邪薬にはすでに頭痛に効く消炎鎮痛剤が含まれているため、一緒に頭痛薬を飲んでしまうと作用が効きすぎて、胃痛や嘔吐、食欲不振などの副作用が出てしまう恐れがあるからです。
市販の風邪薬に含まれていることの多い、消炎鎮痛剤の成分としては「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」「アセチルサリチル酸」「ロキソプロフェンナトリウム」「エテンザミド」などがあります。
これらの成分表記のある風邪薬と頭痛薬の併用は控えましょう。頭痛がひどくて眠れないなど、どうしても併用したい場合は最低4時間は空けてから服薬するようにしてください。
風邪の初期症状には、漢方の葛根湯を服用することもあるでしょうが、葛根湯と頭痛薬のバファリン®の併用には注意が必要です。
葛根湯は体温を上昇させることで、侵入した菌やウイルスを弱体化させ、発汗を促進することで体温を下げる作用があります。一方のバファリン®には解熱作用があるため、お互いに効果を妨げる点から併用はあまり推奨できません。
風邪をひいて強い頭痛があるときは病院で治療を受けるのが理想ですが、病院に行くほどでもない…という場合は市販の薬で対処することができます。
頭痛に効く市販薬は大きく分けて「風邪薬」と「鎮痛薬」があります。
「風邪薬」はイブ®やパブロン®などの総合感冒薬と呼ばれるものです。頭痛に効く鎮痛成分の他にも鼻水や咳などの症状を和らげる成分が含まれているものもあるので、頭痛以外の症状がある場合は、その症状も同時にカバーできるタイプの「風邪薬」を服用すると良いでしょう。
もし、症状が「頭痛や発熱」のみの場合は、鎮痛・解熱成分のみを含むロキソニン®やアミノアセトフェン®などの「鎮痛薬」がおすすめです。
ただし、ロキソニン®などの非ステロイド系消炎鎮痛剤はインフルエンザなどのときに服用すると重篤な副作用を引き起こすことがあります。子供の場合はとくにリスクが高いので、子供の風邪の原因がはっきり分からないときはアセトアミノフェンを使用するようにしましょう。
頭痛の多くは市販の薬で対処できますが、中には思わぬ重篤な病気が原因になっていることがあります。次のような症状がある場合は、できるだけ早く病院に行くようにしましょう。
成分が重複するという点から、市販の風邪薬と頭痛薬の併用は避けるようにしてください。
風邪の頭痛を緩和したいときは、頭痛への有効成分が多く含まれる風邪薬を選びましょう。なお、危険性の高い飲み合わせもあるので、薬剤師や医師に一度は相談することをおすすめします。