記事監修医師
東京大学医学部卒 医学博士
口唇ヘルペスを病院で治療しようとした場合、おおよその目安で費用はどれくらいかかるのでしょうか?病院の早期受診のメリットと併せて解説します。
ヒリヒリとした感じや唇の違和感のあと、赤く腫れて水ぶくれのできる口唇ヘルペスですが、重症化させないためには自己判断や放置はせず、病院で適切な治療を受けることが大事です。とくに初期の段階で治療を開始すると比較的短期間で症状が治まりますので、早めに病院を受診しましょう。
口唇ヘルペスの治療にかかる費用は、3割負担の場合でおおよそ診察代1100円前後、薬代で2000円前後が目安といわれていますが、病院ごとで費用が異なります。また状態によって費用も変わってくるので、事前に問い合わせしても答えてもらえない可能性もあります。
なお、口唇ヘルペスの薬には塗り薬と飲み薬があり、必要に応じて併用することもあります。塗り薬は1度で使い切れる量ではないので、再発したときのために保管しておくと良いでしょう。口唇ヘルペスは、風邪やストレスなどで免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスが活性化して症状が再び現れるようになります。
口唇ヘルペスで初めて病院にかかるときや、症状が重い場合には皮膚科を受診してください。2度目以降の発症で、ムズムズしたりかゆみがあったりする初期症状の段階では内科で対応してくれることもありますが、専門は皮膚科になります。
口唇ヘルペスは一度感染し発症したらウイルスが体の中からなくなることはありませんので、どちらの科でもウイルスの増殖を抑える薬が処方され、必要に応じて痛み止めなどが処方されます。口唇ヘルペスは放置していても治ることがほとんどですが、周りの人に移してしまったり症状を悪化させてしまったりする可能性があります。できるだけ早く受診して治療を行うと、感染を拡大させることなく、症状に悩まされる期間も短くなるといえるでしょう。
口唇ヘルペスは発症してからすぐに治療を開始すると、治りが早くなります。治療薬は病院で処方されるものだけでなく市販薬もありますが、外用薬のみなので病院で処方される薬と比べて効果は劣るでしょう。
アトピー性皮膚炎などの病気がある場合には、点滴での治療を行うケースもあるといわれています。また、症状が重症化している場合には内服薬の併用が必須ですので、適切に早期治療を行うためにも病院の受診が必要です。
口唇ヘルペスの症状である水ぶくれにはウイルスがたくさん存在しているので、自己判断をして放置しておくと周りの人に感染を広げるだけでなく、自分自身の体にも感染を広げてしまいます。早期に治療を始めることでウイルスの増殖が抑えられ、感染の拡大や二次感染も防げますので、疑わしい症状がある場合には早めに病院を受診しましょう。
「病院を受診して薬を処方してもらうより、市販薬を買った方が手軽で安い」と考える人は少なくありませんが、適切な治療を行わないと症状が重症化し、病院を受診するよりもかえって費用がかかる可能性があります。
また、使い切れない塗り薬を保管しておけることも考えると、病院を受診することは再発したときの備えにつながるかもしれません。塗り薬を清潔に保管しておくためにも、使用の際には清潔な指や綿棒で塗り薬をとるようにしましょう。