ヘルペスで頭痛や肩こりが起こるのはなぜ?マッサージで改善する?

2018/5/14 記事改定日: 2019/2/18
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ヘルペスの代表的な症状は、水ぶくれやかゆみなどの皮膚症状ですが、ときに頭痛が起こることがあります。
この記事では、ヘルペスが引き起こす頭痛について解説しています。痛みが起こるメカニズムや治療方法、病院は何科に行けばいいのかなどを説明していきますので、参考にしてください。

ヘルペスによる頭痛は何科で診てもらえる?

「ヘルペス」ということばは、もともとは小さい水ぶくれが集中して生じる急性炎症性皮膚疾患のことをいいますが、現在は単純ヘルペス(口唇ヘルペスや性器ヘルペス)や帯状疱疹を指すことが一般的です。

ヘルペスウイルスは一度感染すると人間の神経に隠れて住みつきます。そして、疲れやストレスなどが引き金となって暴れだすと、神経の炎症や皮膚の水ぶくれ、傷みやかゆみを引き起こすのです。

皮膚症状以外にも、神経に炎症が起こり頭痛が現れることがあります。ただし、頭痛にはさまざまな要因があり、ヘルペスが原因かどうかは医療機関を受診しなければはっきりはしません。皮膚の症状や頭痛などヘルペスが疑われるときは、皮膚科やかかりつけの内科を受診して見極めてもらいましょう。

ヘルペスで頭痛は何が原因で起こるの?

ヘルペスウイルスは、一度感染すると神経が集まっている神経節(しんけいせつ)という部位にかくれています。顔の近くには、三叉(さんさ)神経という非常に大きな神経があります。三叉神経は顔に枝のように広がっていて、痛みと咀嚼運動に関わっています。

三叉神経の神経節は耳の後ろあたりにあり、ここに潜んでいたヘルペスウイルスが活発になることで、神経が刺激をされて後頭部に不快な痛みが起こると考えられています。このような後頭部から側頭部にかけチクチクと痛むような頭痛が後頭部神経痛です。

また、顔の周辺には顔面神経や聴覚神経もあるため、耳鳴りや難聴、めまいなどの症状が生じることもあるでしょう。

そのほか、頭の片側に頭痛が起こる偏頭痛や、目の奥や頭の中心に急に強い痛みが起こる群発頭痛にも、ヘルペスウイルスが関与しているという説もあります。

さらに、頭痛を引き起こす重度の症状として、ヘルペスが脊髄や脳に入り込み炎症を起こすヘルペス脳炎があります。ヘルペス脳炎は重篤な後遺症を残すこともあるため、早期に受診が必要です。

ヘルペスの頭痛にロキソニン®は効く?

ロキソニン®などの市販の頭痛薬は一時的に痛みを緩和するのみで、根本的な治療方法とはなりません。ヘルペスの症状は、ヘルペスウイルスの活動を抑えなければ症状が悪化することもあります。医療機関を早期に受診し、抗ウイルス薬による治療を受けましょう。

ヘルペスが原因の頭痛や肩こりはマッサージで改善する?

ヘルペスが原因の頭痛や肩こりはマッサージを行っても改善しない可能性が高いです。水疱などの皮膚症状がある場合は、マッサージによる負荷を加えることで、水疱が破れて広がったりするなどかえって悪化することもあります。

さらに、マッサージをする人に感染させてしまうこともありますので、皮膚症状が治るまではマッサージは控えるようにしましょう。
ヘルペスによる頭痛や肩こりが強い場合は、病院を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

ヘルペスで頭痛になったときの薬は?

頭痛の原因がヘルペスである場合は、ヘルペスウイルスの増殖を防ぐために抗ウイルス薬による治療が大切です。医師によって処方される薬には以下のようなものがあります。

バルトレックス®

主な成分はバラシクロビルという成分です。ゾビラックスを改良して、より効きやすくした薬です。ゾビラックスよりも、やや単価は高くなりますが服用回数が少なくてすみます。

ゾビラックス®

バルトレックスが開発されるまでは、ヘルペスの治療に主に用いられていた薬です。副作用が少ない薬として長く用いられてきました。

症状によって、内服薬のみの処方のこともあれば、ヘルペス脳炎など重篤な症状の場合は入院して点滴治療を2〜3週間受けることもあります。いずれにしても、薬の使用には禁忌事項や副作用のリスクがあります。勝手に使用を止めたりせず、医師の指示のもとで治療を進めましょう。

おわりに:ヘルペスによる症状の治療は抗ウイルス薬で!

ヘルペスの代表的な症状は皮膚の発疹や赤み、不快な痛みです。しかし、ウイルスの活動が高い部位が頭部近辺であれば、周辺の神経の炎症が起こり頭痛が生じることもあります。頭部には、表情にかかわる顔面神経や聴覚神経など大切な神経もあるため、頭痛以外にも耳鳴りやめまいなどが生じることもあります。ヘルペスウイルスが原因かどうかを明らかであれば、抗ウイルス薬による治療を早期に始めることが重症化を防ぐことにつながるでしょう。

この記事に含まれるキーワード

頭痛(194) ヘルペス(30) 抗ウイルス薬(15) 三叉神経(4) バルトレックス(4) ゾビラックス(3) 後頭部神経痛(1)