初めての妊娠。妊娠初期にママがやるべき準備は?

2017/3/23

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

初めて妊娠したとき、なかなか実感がわかなかったり、喜びや驚き、戸惑いなどの感情が入り混じって何をすべきかわからなかったりする女性は少なくありません。

今回の記事では、そんな初めての妊婦さんに向けてカラダの中での赤ちゃんの成長の様子や、妊娠初期に必要な準備についてお伝えしていきます!

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妊娠初期の赤ちゃんの成長の様子

妊娠初期(妊娠1~13週目)の間だけで、赤ちゃんは桃くらいの大きさまで成長します。この期間で赤ちゃんは、以下のようにすくすくと成長していきます。

・骨が形成され、手足が生えてくる
6週目までに腕、脚、手、足が生え始め、10週目までには指やつま先も生えてきます。
・髪の毛と爪を生やす準備
5~8週目の間に肌が形成され始めます。8週目あたりで髪卵胞と爪床(そうしょう)が形成されます。
・消化器官が形成される
8週目までに腸が形成され始めます。またこの頃には2つの腎臓ができあがっています。
・感触が芽生える
8週目あたりで唇や鼻ができてきます。12週目までには生殖器、手のひら、足の裏で感触が感じられるようになっています。
・視神経の形成
4週目から視神経と目のレンズが形成され始めます。網膜の形成は8週目あたりから始まります。
・心臓の発達
5週目までに赤ちゃんの心臓となる管は自発的に鼓動し始めます。鼓動は徐々に強く、定期的なものになっていき、9~10週目あたりで心音が確認できるようになっていきます(子宮内の赤ちゃんの位置によります)。
・脳の発達
妊娠8週目あたりから、赤ちゃんの脳で成長している四肢を動かせるようになります。
・味覚の発達
8週目あたりまでには、味蕾が発達していきます。
・その他
筋肉や白血球、声帯なども妊娠初期に形成されていきます。

妊娠初期にママがやるべき準備は?

妊娠初期は胚の中で赤ちゃんが成長している重要な時期であると同時に、最も流産の危険性が高い時期でもあります。
元気な赤ちゃんを産むためにも、下記のことを心がけてください。

産婦人科医や助産師を選ぶ

医師や助産師はたくさんいます。
時間をかけて考え、あなたにあった医師を選びましょう。

産婦人科医の予約をする

産婦人科の予約をし、病歴の問診や身体検査、感染症の検査、そして赤ちゃんの様子を確認する超音波検査などを行ってもらいましょう。

健康保険を比較検討する

妊娠の費用は状況によって異なります。これを機に保険に加入したり、規約を見直したりして、保険料などの費用をできるだけ低く抑えましょう。

家計簿をつくる

家族が増えるということは、月ごとの出費を見直すチャンスでもあります。赤ちゃんを育てるのに必要な費用を調べ、月ごとの予算をたてましょう。

周囲への報告の準備

多くの女性は、流産の可能性が低くなる妊娠初期の終わりまで発表を待ちます。
もし働いている場合は、事前に会社の出産休暇について調べておきましょう。

栄養価の高い食事をし、体重を増やす

医師が推奨する数値まで体重を増やしてください。とはいえ、妊娠初期はまだ赤ちゃんが小さいので1.5~2kg程度の増量で十分です。
妊娠初期は食欲がわかず体重が減ってしまう女性もいますが、妊娠中期や末期に増加していれば大丈夫です。いまは食べられるときに少量ずつ、こまめに高密度の栄養価の高い食事(アボカド、ヨーグルト、バナナ、全粒粉のパンやクラッカー)をとることを意識しましょう。

逆に食欲が増えすぎているようなら、妊娠中の摂取カロリーをチェックしてください。もし勧められている以上に体重が増加してしまったら、妊娠期間中に徐々に体重を戻していってください。

禁煙と禁酒

妊娠が判明した段階でアルコールとニコチンは断ってください。妊娠中の飲酒・喫煙は、胎児にとって深刻な合併症を引き起こす原因となり得ます。

カフェインを避ける

カフェインなど妊娠中に避けるべきものをしっかり把握し摂取しないようにしましょう。

服用中の薬の副作用を確認する

定期的に服用している薬がある場合には医師と相談し、副作用で赤ちゃんへの悪影響はないか確認してください。

葉酸を摂取する

妊娠している女性のほとんどに、葉酸の摂取がすすめられています。

妊娠用ビタミン剤を摂取する

妊娠初期に摂取することで神経管の欠陥(二分脊椎など)のリスクを大幅に減らすことができます。

遺伝子検査を検討する

妊娠11~14週目あたりでダウン症や先天性心疾患がないかどうかの検査を受けることになります。特定の病気のリスクが高い場合などは、出生前にさまざまな検査を推奨されることがあります。

おわりに

妊娠初期はお腹がまだ目立たないので、赤ちゃんがいる実感がわかない人もいるかもしれませんが、ママのカラダの中で赤ちゃんは着実に成長していっています。だからこそ、この時期にママが気をつけなくてはいけないことはたくさん!元気な赤ちゃんを迎えるためにも、ぜひ参考にしてくださいね。

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