頭痛にカロナール®が効かないとき、ロキソニン®︎に変更してもいい?

2018/5/24 記事改定日: 2019/12/12
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

頭痛薬として処方されることのある薬に「カロナール®」があります。ただ、このカロナール®が頭痛に効かないと訴える患者さんもいらっしゃいます。今回はカロナール®が頭痛に効かない場合、考えられる原因や、何錠までの服用を目安とすべきかなどを解説します。

頭痛にカロナール®が効かないことがあるのは、なぜ?

カロナール®は、アセトアミノフェンを成分とする解熱鎮痛薬の一種です。頭痛薬として処方されますが、いまひとつ頭痛に効かないことがあります。
その理由としては、以下のことが考えられます。

  • ロキソニン®などのNSAIDsと比べ、抗炎症作用が低い
  • 服用量が少ない

以前はカロナール®の1回の最大服薬量の限度が500mgでしたが、現在は1000mgまで引き上げられています。
このように、日本ではそもそも用量が少なかったために、頭痛に対して十分な効果を発揮できていなかったのではと指摘する声もあります

頭痛でのカロナール®の服用、何錠までOK?

頭痛を緩和する目的でのカロナール®の用法用量は、以下のように定められています。

  • 通常、成人の場合は1回300〜1000mgを経口投与し、投与間隔は4〜6時間以上とする
  • 1日の服用総量は4000mgを限度とする(年齢や症状によって増減することがある)

カロナール®は錠剤の場合、カロナール®錠200・カロナール®錠300・カロナール®錠500があります。

頭痛を緩和する目的で服薬する場合は、それぞれ最大服用量の限度は以下のように定められています(適した錠数は、症状や状態によって個人差があります。服薬の前に、必ず医師や薬剤師に限度となる錠数を確認してください)。

カロナール®錠200
1回の最大服用錠数は5錠、1日の最大服用錠数は20錠
カロナール®錠300
1回の最大服用錠数は3錠、1日の最大服用錠数は13錠
カロナール®錠500
1回の最大服用錠数は2錠、1日の最大服用錠数は8錠

カロナール®︎が効かないとき、ロキソニン®︎を飲んでもいい?

カロナール®が効かない場合でも、ロキソニン®を服用すると痛みが和らぐことがあります。
これはカロナール®とロキソニン®は鎮痛作用を持つ成分に違いがあるためです。

いずれも、痛みを発する生体物質「プロスタグランジン」などの物質の生成を抑制する作用を持つ成分が含まれていますが、ロキソニン®には痛み物質の生成を促す酵素を阻害する働きがあり、カロナールに含まれる成分もロキソニン®同様に痛み物質の産生を阻害する作用があります。
しかし、カロナール®の方がロキソニン®よりも阻害作用が低いことが分かっているのです。

一方で、ロキソニン®は胃の粘膜にダメージあたえる副作用が知られており、インフルエンザのときに服用すると肝障害や脳症などを引き起こす重大な合併症を発症する可能性があります。
医師からカロナール®を処方されて効果がない場合は、安易に市販のロキソニン®に切り替えたり、併用したりせず、必ず医師に相談するようにしましょう。

カロナール®は授乳中も服用できる?

カロナール®は基本的に授乳中の女性でも服用可能な頭痛薬です。
カロナール®の主成分であるアセトアミノフェンは、子供用の解熱鎮痛薬としても処方されることのある弱めの成分のため、効き目も穏やかなため、妊婦が服用しても胎児への影響は比較的出にくいといわれています。

また、ロキソニン®などの他の鎮痛薬と比べ、副作用が出にくいことも嬉しいポイントです。

どんな状態のとき、病院へ行けばいい?

一般的な風邪などでよく引き起こされる頭痛はカロナール®を飲むと大抵は治まるものです。しかし、服用を続けても痛みが改善しない場合は、脳出血や緑内障など頭痛を引き起こす病気が背景にある可能性も否定できません

次のような状況が続くときはできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

  • 吐き気や嘔吐を伴う
  • 耐え難い頭痛が続き、日常生活に支障を来す
  • 目がチカチカしたり、物が見えにくくなる
  • 目が充血している
  • 目の奥が抉られるように痛む
  • 定期的に激しい頭痛が生じ、少し休むとスッとよくなる
  • 手足のしびれや動かしにくさ、話しにくさなどがある

おわりに:カロナール®は安全性が高い反面、頭痛の緩和効果がやや低い

カロナール®は、子供や妊婦、授乳中の女性でも比較的安全に服用できる頭痛薬ですが、その反面、ロキソニン®などと比べて成分が弱いために、頭痛にあまり効かないことがあります。
頭痛のタイプや重症度、患者さんの状態によって適した薬は異なるので、その都度医師に相談することが大切です。また、規定量では特に問題は起きないとされていますが、過量服用による急性肝炎を起こす可能性がありますので注意しましょう。

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