腎臓病と付き合っていくための術

2017/3/22

腎臓病でいることは、生活のあらゆる分野に影響を及ぼします。ただその影響に、うまく対処する方法もいくつもあります。腎疾患が軽度でほとんど症状がない場合でも、透析を行っているような重度の場合でも、腎臓病と付き合っていくことは簡単なことではありません。

この記事では、腎臓病が及ぼす生活面での影響と、その対応策について紹介します。

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運動しよう

恐れずに運動してください。たとえどんなに重症であったとしても、定期的に運動することは腎臓病をもつ全ての人に効果的です。運動は体力を高めるだけでなく、睡眠を助け、骨を強化し、うつ病を和らげ、健康の維持に貢献し、さらに心臓病のリスクを軽減することもつながります。

軽度から中度の腎臓病である場合は、運動能力は平常時とほとんど変わらないため、健康な腎臓を持つ同年代の人と同じくらいの頻度と激しさで運動することが出来ます。

ただ、腎臓病がより進行していたり、すでに透析をしている段階であれば、運動能力は低下しており、息切れしやすくなったり、疲れやすくなるかもしれません。

そういった状態でも、運動することが効果的であることに変わりはないので、辞めないでください。最初はゆっくりと始め、徐々に鍛えていきましょう。ただし、必ず医師と相談した上で行ってください。

長い治療時間を最大限に活かす

腎臓病が軽度であったり、すでに移植を受けている場合は、定期的な通院以外には時間をとられることは殆どありません。

しかし、透析を受けている場合は治療に時間がかかります。通う時間と回復の時間を考慮すると、週のうち丸3日間を透析の時間に費やすことになります。

国立腎臓病連盟(NKF)のティム・ステイサム氏(Tim Statham)は、「定期的な病院での治療によって生じる時間、自由、制限の喪失は、透析患者から受ける最も多い苦情である。」と語ります。またティム氏は、読書をしたり、語学のテープを聴くなど、透析の時間を有効活用することが鍵だとも主張しています。

透析は自宅で行うことも可能で、多くの人は病院よりも自宅のほうが便利だと感じています。現時点では、自宅で治療を受けている血液気透析患者は100人中1人です。ただ腎臓の専門家によれば、より多く(10-12%)の人が自宅で透析を受けられる出来ると言っています。もし自分が自宅のほうが向いていると判断した時は、医者や看護師に相談してみてください。

性行為と妊娠について

軽度から中等度の腎疾患であれば、その治療が性生活や子どもを持つことに影響することはないでしょう。しかし腎不全をわずらう人は、性的な問題を抱えたり、子どもを持つことに難しさを感じるかもしれません。

「男女ともに、性行為の喪失や勃起の問題について相談することが大切です。解決するケースも多々あります。」と、腎臓のコンサルタントのドナル・オドナヒュー教授は言います。

子供を望む若い女性の方には、出来る限り早く医者と相談して、情報提供やサポートを得ることをおすすめします。

休暇への影響

腎疾患が軽度であったり、すでに透析を受けた人であれば、休暇中に国外へ旅行しても健康上の問題はないでしょう。

またたとえ透析中であっても、事前に治療の予約を済ませておけば、休暇を楽しむことが出来ます。もし国外に旅行する場合は、目的地の近くで透析ができるように、出来るだけ早く治療計画について相談してください。

仕事面での影響

病気が進行している場合や、透析が必要な場合を除いて、腎臓病が仕事に影響を与える可能性は限りなく低いでしょう。透析が必要な場合も、通常透析部が仕事のスケジュールにあわせて最適な治療計画を立ててくれます。

透析に合わせて仕事を調整できる人がいる一方で、すぐに仕事をあきらめてしまう人もいます。透析が必要であるとわかったらすぐ、仕事を自由勤務、あるいはパートタイムにして続けることが出来ないか、雇用主に相談してみましょう。

終わりに

腎臓病であることで煩わしく思う部分があったとしても、しっかりと対応策を考えて実することで、普通の人とさほど変わらない生活を送ることもできます。うまく対処して、毎日を楽しく生きていきましょう

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